通訳者を仕事にしたい方必見!同時・逐次通訳の違いなど通訳の「それなに?」を解決!

通訳者を仕事にしたい方必見!同時・逐次通訳の違いなど通訳の「それなに?」を解決!

通訳者の仕事は、どんな仕事でどれくらいの収入を得られるのでしょうか。言語力以外にどんな能力が必要なのでしょうか。この記事では、通訳者の仕事の種類や翻訳者との違いなどをまとめています。英語を活かして仕事をしたい方、通訳に興味がある方、必見です。

コンテンツ [表示]

  1. 1通訳者の仕事:はじめに
  2. 2通訳者ってどんな仕事?
  3. 2.1どんな仕事の場があるの?
  4. 2.2通訳者の年収はどれくらい?
  5. 3通訳者にはどんな種類があるの?
  6. 3.1同時通訳
  7. 3.2逐次通訳
  8. 3.3ウィスパリング通訳
  9. 4通訳者にはどうやってなるの?
  10. 5通訳者と翻訳者の違いは?
  11. 5.1翻訳者にはどんな種類があるの?
  12. 6通訳者の仕事:おわりに

通訳者の仕事:はじめに

グローバル化が進み、違う言語を話す人たちとコミュニケーションを取る必要性は、政府、企業、個人などのあらゆるレベルで高まっています。そんな中でとても需要が高い仕事の一つが、通訳です。最近では、野球の大谷翔平選手の通訳の方が話題になったりと、通訳者が話題になることも増えてきています。英語が流暢に話せるからそれを活かした仕事がしたい方や、英語が好きだから英語を話せる仕事に就きたい方。そんな方々はぜひ選択肢の1つとして、通訳という仕事を考えてみてはいかがでしょうか?

パソコンの上で握手をしている写真です。
Photo byrawpixel

通訳者ってどんな仕事?

通訳は、ある言語で話された言葉を他の言語に変換して伝える仕事です。「日本語から英語」や「英語から日本語」が代表的ですが、その他の言語でも必要とされています。正確な内容を伝える語学力はもちろん必須ですが、それに加えてコミュニケーション能力も求められます。また辞書的に正確に訳すだけでなく、話し手の言葉に含まれているニュアンスをしっかりと汲み取り、文化的に異なる相手に言語を変えて伝える必要がある仕事です。よって、2つの言語を流暢に話せる以上の能力が必要となります。それだけにやりがいもあり、感謝されることも多い仕事です。

丸屋根の建物の写真です。

どんな仕事の場があるの?

通訳者の仕事は国家レベルのものから個人レベルのものまで幅広くあります。国際会議や海外の大統領演説などで通訳する仕事は、正確で丁寧、かつ専門的な知識が求められます。企業の商談や研修の通訳では、相手の反応を伺いながら行うことのできるコミュニケーション力が大切です。インタビューの通訳や海外の人のガイドをしながら通訳をすることもあります。その場合、言語を訳すだけではなく人間関係を築くことが大切です。

通訳者の年収はどれくらい?

通訳者の年収は平均すると、400〜800万円程度です。ただ通訳者といっても同時通訳、逐次通訳、ウィスパリング通訳などいろいろな種類があるため、一概には言えません。中には1000万円以上を稼ぐ人もいます。そういう人は英語力だけではなく、専門的な知識を持っている場合が多いです。医療、貿易、会計などの専門的な知識を持っていると、他の人にはできない仕事もでき、高い年収を得ることができます。また、信頼と人脈があれば国家レベルの国際会議の同時通訳などの仕事もあります。ほんの一握りの人しかできない絶対に間違うことのできないプレッシャーの大きい仕事ですが、英語力で国務に貢献することもでき、収入も非常に高いです。

通訳者にはどんな種類があるの?

通訳の種類は大きく分けて3つあります。同時通訳、逐次通訳、ウィスパリング通訳です。それぞれの違いを解説していきます。

地球の一部の写真です。

同時通訳

同時通訳は通訳の中で一番難易度が高いスタイルです。発言者が普通に話し続けている言葉を、数秒遅れで訳していきます。発言者は、通訳者が訳すのを待ってくれないので、話を聞いて、訳して話す、ということを同時に行う必要があるのが同時通訳です。同時通訳が少しでも遅れると、すぐに話についていけなくなってしまうので、難易度が高く、高度な技術が必要になります。ほとんどの場合、通訳者は発言者とは別の部屋にいて、イヤホンなどを通して訳した言葉が届けられます。

どんな場面で使われるの?

同時通訳はスピーチ、学会の発表、講演会などで使われることが多いです。また国際会議などで、参加者がイヤホンをつけているところを見たことがあるのではないでしょうか?スピーチがいろいろな言語でなされるため、同時通訳者が他のところで通訳をして、出席者はそれをイヤホンを通して聞いています。

逐次通訳

逐次通訳は逐次という言葉が示している通り、発言者と通訳者が交互に発言するスタイルです。発言者は通訳者が訳し終えるまで次の発言を待ってくれるため、発言中は聞くことに集中し、訳すときは話すことに集中できます。同時通訳よりも正確な通訳が可能になりますが、一度に通訳する文量は増えます。発言者が話している間、メモを取っておく通訳者も多いです。

どんな場面で使われるの?

会談や表敬訪問など、ゆっくり時間をとって、しっかりとお互いの話を理解したいときには逐次通訳が使われます。相手の反応を見ながら発言者も話せるので、個人的な会話の場合は逐次通訳が一般的です。

ウィスパリング通訳

ウィスパリングは英語で「囁き」を意味します。ウィスパリング通訳は通訳者が聞き手の近くにいて、通訳した内容を囁くように小さな声で伝えます。通訳を必要としている人があまり多くないときに使われます。ウィスパリング通訳は同時通訳と同じように、聞くのと話すのを同時に行うので、逐次通訳よりも難易度が高いです。

どんな場面で使われるの?

少人数で商談を行う場合や、会議や学会で違う言葉を話す人が数人だけいる場合などにウィスパリング通訳は使われます。同時通訳用のブースを作るほどでもないけど、逐次通訳の時間を取れないときにはウィスパリング通訳が便利です。

通訳者にはどうやってなるの?

通訳者になりたいと思っても、どうやったらなれるのでしょうか。実は通訳者は特別な資格を必要としているわけではないので、誰でも仕事があれば通訳者を名乗ることができます。ただ信頼と高収入を得るためには実績が必要です。通訳の専門学校などもあり、本気で通訳を目指している人は専門学校や海外留学をして必要な技術を身につけることが通訳者への近道です。

トラックの前で話している人たちの写真です。

フリーランスとして通訳をする

フリーランスとして通訳者になるためには、通訳エージェントに登録して仕事を得るのが一般的です。エージェントがあるとはいえ、自己管理が大切になります。実力重視の世界なので、実力が認められれば高収入を得られる反面、実力が伴わなければ必要とされません。専門分野などの強みを身につけると仕事が得られやすくなります。

企業で社員として通訳をする

企業の国際化により、正社員として通訳を採用する企業も増えてきています。正社員として雇われることができれば、収入も安定し、社会保障なども充実しています。収入は経験によって変わってきますが、大切な会議や商談を任されるようになれば、収入も高いです。

通訳者と翻訳者の違いは?

通訳と翻訳はどちらも異なる言語の橋渡しをする仕事ですが、内容は全く異なります。通訳者は主に話し言葉を訳しますが、翻訳者が訳すのは書かれた言葉です。文書を訳したり、ドラマや映画を訳したりする翻訳者には、通訳者ほどその場で瞬時に訳す能力は求められていません。そのかわり、時間をかけてより正確に訳す必要があります。

本を開いた勉強の風景の写真です。

翻訳者にはどんな種類があるの?

ビジネス翻訳

翻訳者の仕事の9割が「ビジネス翻訳」と呼ばれる、ビジネスの中で必要となる文書を翻訳する仕事です。会社の事務の書類や、企業案内、ウェブサイト、プレスリリースなどを訳す仕事で、言語は「日本語から英語」と「英語から日本語」がほとんどを占めます。日本語から英語に正確に訳すことができる翻訳者の方が数が少ないため、そちらの方が収入は高めです。

出版翻訳

ビジネス翻訳も専門知識が必要ですが、それ以上に専門的なのが出版翻訳です。外国語で書かれた書籍を日本語に翻訳して出版する仕事で、英語を完璧に理解するだけではなく、本として読みたくなる日本語に書き換える表現力が必須となります。出版翻訳者は、英語が得意で日本語で文章を書くのも好きだけれど、自分では書きたい題材がなかなか見つからないという人に向いているかもしれません。

映像翻訳

海外のドラマや映画を日本語に訳すのが、映像翻訳です。字幕をつけるにしても、吹き替えの文章を書くにしても、長すぎると画面に収まりません。映像翻訳者には、文章を意味が伝わる範囲で簡潔にまとめる能力が求められます。

通訳者の仕事:おわりに

今回は、通訳者の仕事についてみてきました。通訳は、単純に2ヶ国語を話せる以上の能力が求められる、難しい仕事です。けれども人同士、国同士のコミュニケーションを助けることのできる、とてもやりがいのある仕事でもあります。英語を活かして仕事をしたい方は、ぜひ通訳者を選択肢の1つとして考えてみてはいかがでしょうか。

ENDの写真です。

cyn_yo

cyn_yo

今は大学院で勉強しながらときどき通訳をしています。学部は英語圏の大学を出て、TOEIC990点を持っています。実用的な英語や英語の勉強方など、発信していきます。


関連記事

RANKING