英語のレポートの書き方|構成・フォーマット・書き出し例など徹底解説!

英語のレポートの書き方|構成・フォーマット・書き出し例など徹底解説!

この記事では、英語のレポートや論文を執筆する際に知っておくべき、英語レポートの書き方をご紹介します。文章構成やフォーマット、引用や参考文献の記載方法、書き出し方など、英語レポートに特有のルールについて詳しく解説していきます。

岡田さん

岡田さん

この前、大学生の弟に英語のレポートの書き方を聞かれたんですけど分からなくて……。ミランダさん、英語レポートってどのように書けばよいのでしょう?

ミランダ

ミランダ

英語レポートの書き方には、構成や参考文献などいろいろなルールがあるわ。しっかりと従わないと、高い評価のレポートを書くのは難しいわね。

岡田さん

岡田さん

そうなんですね……。英語レポートの正しい書き方について、詳しく教えてもらえませんか?

ミランダ

ミランダ

いいわよ。英語レポートの構成やフォーマット、書き出し例について教えてあげるわね!

コンテンツ [表示]

  1. 1英語レポート・論文ってどう書くの?
  2. 2初心者でも英語レポート・論文をうまく書くには?
  3. 2.1アイデアを書き出す
  4. 2.2レポートにふさわしい英語表現を知る
  5. 3英語レポート・論文の書き方①構成
  6. 3.1「サンドイッチ構造」を意識する
  7. 4英語レポート・論文の書き方②フォーマット
  8. 4.1MLAフォーマット
  9. 4.2書式設定方法①:余白・ダブルスペース
  10. 4.3書式設定方法②:フォント・フォントサイズ
  11. 4.4引用方法
  12. 4.5参考文献目録の書き方と場所
  13. 5英語レポート・論文の書き方③:書き出し例
  14. 5.1書き出し英語表現例:導入
  15. 5.2書き出し英語表現例:本文
  16. 5.3書き出し英語表現例:まとめ
  17. 6英語レポート・論文の書き方まとめ

英語レポート・論文ってどう書くの?

ペンと手の写真
Photo byandibreit

みなさんは英語でレポートや論文を書いたことがありますか?日本に住んでいると、学者や大学院生でもない限りそんな機会はほとんどありませんが、海外に留学に行くと英語でレポートを書く機会はたくさんあります。

慣れてしまえば難しいことはありませんが、初めて英語のレポートや論文を書く際には、構成やフォーマット(書式)、よく使用される表現などを知らなければ書くことができませんよね。

この記事では、英語のレポートや論文の構成、フォーマット、書き出し表現の例などをご紹介していきます。

初心者でも英語レポート・論文をうまく書くには?

英語で書かれた手紙の写真
フリー写真素材ぱくたそ

レポートの書き方をご紹介する前に、レポート作成前に準備しておくべきことについてご紹介しておきます。

アイデアを書き出す

いざレポート作成に取り掛かっても、「何を書けば良いか分からない」「考えがまとまらない」と、書き出しから躓いてしまうことがありますよね。レポートを書く際には、いきなり書き始めるのではなく、まずは頭の中にあるアイデアをノートに書き出してみましょう。そして書き出したアイデアをいくつかのカテゴリーに分けて並び替え、どういう構成で書いていくべきか整理しましょう。

レポートにふさわしい英語表現を知る

レポートや論文を書くことに慣れていない人にとっては、ふさわしい英語表現を使うというのも苦労する点です。英語のレポートにも、日本語のレポートと同じように、書き出しや根拠の提示をする際の定番の表現や言い回しがあります。こういった表現は事前にいくつか勉強した上で書かなければ、正式な提出物としてふさわしくない表現になってしまいかねません。のちほどいくつか表現の例をご紹介するので、是非参考にしてください。

また、英語表現に自信がない場合には、ネイティブの先生に確認してもらうか添削サービスなどを利用してチェックすることをおすすめします。

英作文の添削サービスとは?英語のライティングが苦手な方におすすめの添削サイト・アプ | PROGRIT MEDIA(プログリット メディア)
英作文の練習をしていて、合っているかどうか誰かに添削してほしいと思ったことはありませんか?学習のモチベーションを維持する意味でも、誰かに添削してもらえるととてもありがたいですよね。この記事では、英作文を無料で添削してくれるアプリやサイトをご紹介していきます。

英語レポート・論文の書き方①構成

英語の本の写真
Photo bycocoparisienne

それではここからは、英語のレポート・論文の書き方についてご紹介していきます。まずは構成の仕方についてです。

「サンドイッチ構造」を意識する

英語レポートや論文は、「サンドイッチ構造」で構成します。

サンドイッチ構造とは、パン2枚で具を挟むように、導入とまとめで本論を挟むという文章の書き方のことです。

英語レポートを書く際には、パラグラフ(段落)を上手に使って、導入→本論→まとめの構造を作るようにしましょう。

それぞれのパートについてみて詳しく見ていきます。

導入のパラグラフ

「導入(Introduction)」は、サンドイッチにおける一番上のパンのイメージです。導入のパラグラフでは、言いたいことを簡潔にまとめることを意識しましょう。

「この論文は…に関するものである」のような書き出しで始めるのが一般的です。

本論

「本論(Body)」はサンドイッチにおける具材のイメージです。ここでは、導入で述べたことに詳細を付け加えて述べていきます。各段落とも、始めに大まかなアイデアを述べ、次にそのアイデアを裏付ける根拠を提示します。

レポートや論文は、全体を通して一貫した主張と、それを裏付ける根拠によって構成されます。自分の論を証拠立ててより正当なものにするためには、より正確な情報を選び出すことが大切です。

以下に、参考文献として信頼できる論文を検索できるサイトをご紹介します。論文の構成の仕方や書式、書き出し表現などの勉強にもなるので、是非検索してみてください。

Google Scholar
Google Scholar では、さまざまな学術文献を簡単に検索できます。多岐にわたる分野と出典の論説、論文、書籍、要約、法律関係資料をお探しいただけます。
EBSCO INFORMATION SERVICE

まとめのパラグラフ

「まとめ(Conclusion)」はサンドイッチの下側のパンのイメージで、結論を述べるパートです。結論では本文のポイントを振り返るだけで、ここで新しいアイデアは出しません。

英語レポート・論文の書き方②フォーマット

"Know the rules"と書かれた黒板の写真
Photo bygeralt

構成が分かったところで、次は体裁を整えるための「フォーマット(書式)」について学んでいきましょう。

学術的なライティングでは、正式に「学術論文」と認められるための「フォーマット」があります。これは、論文のタイトルから目次の付け方、参考文献、ページ余白、書体、ページ番号など全体のスタイルを決定するもので、いわば「ドレスコード」のようなものです。これらのルールを遵守していることが、学術論文として正式に認められるための条件であり、執筆者の責任です。

フォーマットは、その論文・レポートの分野によって専門の書式が定められており、自分が執筆する内容に応じて適切なフォーマットを選択する必要があります。

ここでは、数あるフォーマットの中から筆者が使用したことのある「MLAスタイル」をご紹介します。

論文フォーマット MLAスタイルとは?

分野別フォーマットの種類(自作)

MLAスタイルとは、人文系分野のうち特に文学系の論文に使用されるフォーマットです。国際的に認められたスタイルで、各国の諸大学で採用されています。ここでは、MLAスタイルの基本的なフォーマットと、引用・参考文献の書き方をご紹介します。詳細な情報は、以下の公式サイトをご確認ください。

Formatting a Research Paper
MLA公式サイトより、フォーマットを解説したページ。
Works Cited: A Quick Guide
MLA公式サイトより、参考文献目録を解説したページ。

MLAフォーマット

細かい説明の前に、MLAスタイルのフォーマットをみてみましょう。

注意点説明画像(筆者撮影)

ご覧いただいた通り、MLAスタイルでライティングする場合には、様々なフォーマットのルールを守らなければなりません。ここからは、書式設定方法や引用方法など、フォーマットのルールを細かくみていきます。

書式設定方法①:余白・ダブルスペース

まずは、MLAフォーマットに即した書式設定の方法をご説明します。あらかじめ書式を設定しておくことで、スムーズに書き始めることができます。紹介しているのはMac用Wordでの書式設定方法ですが、Windows利用者の方も参考にご覧ください。

書式設定方法
・用紙の余白:「レイアウト」→「余白」→「ユーザー設定の余白」→各辺余白を「25.4mm」
・ダブルスペース:行間隔を2.0

余白

余白の設定画面(筆者撮影)

上下左右の余白を1インチ=25.4mmに設定

ダブルスペース

行間設定方法のスクリーンショット

ダブルスペース=行間2.0に設定

まず用紙の余白は欄外表題を除き、上下左右1インチずつ余白を空けます。ページ番号は右上に振り、名字と番号のみで記します。

次に、題目は最初のページの上辺から1インチ空けた左余白部分から書き始めます。通常、以下の項目を記します。

・自分の名前
・指導教官名
・学部、学科、学生番号などの所属
・論文提出の日付


また、題目や本文の各行は「ダブルスペース」を空けます。ダブルスペースとは、「各行の間を1行空ける」ということです。

題目の後は、タイトルです。タイトルは中央揃えにします。タイトルの後、1行空けて本文を書き出します。本文の各段落は、半インチ空けます。

書式設定方法②:フォント・フォントサイズ

フォントは、「Times New Roman」など、斜体や太字にした場合にも違いが分かりやすく読みやすいフォントを選びましょう。サイズも、12ポイント程度の見やすい大きさにします。

また、引用、注釈、参考文献含めて全ての行はダブルスペースにします。各行の段落は左余白より半インチ空け、ピリオドの後は1スペース空けるのが普通です。

書式設定方法:
「ホーム」タブで「Times New Roman」、「12pt」を選択

フォント設定の例(筆者撮影)

引用方法

持論の根拠を述べる方法の1つに、「引用する」という方法があります。引用するときには、必ずルールに従ってください。これを怠ると、最悪「剽窃」と捉えられてしまいます。

引用の基本的なルールは、以下の通りです。

・文献のタイトルは斜体
・引用箇所、章のタイトルは引用符で括る
・ページ番号を()で括る
・複数行の引用は、独立させる


引用方法には、以下の3通りがあります。

・自分の言葉に置き換えて本文中に入れ込む
・ダブルクォーテーションマーク(引用符)で挟む
・複数行の場合は独立させる


それぞれみていきましょう。

①自分の言葉で置き換える

1つ目の引用方法は、引用箇所を自分の言葉で要約して置き換える方法です。この方法では、引用を本文中に入れ込むことができます。以下の例を見てみましょう。(ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』を引用しています。)

The opening of Carrol’s Alice’s Adventure in the Wonderland says that Alice was sitting with her sister on the bank (1).

上の例の場合、タイトルを斜体にし、引用箇所のページ番号を()で括っています。タイトルは本文中のどこでも常に斜体にしましょう。

②ダブルクォーテーションマークで挟む

2つ目は、「ダブルクォーテーションマーク(””)」で囲む方法です。下の例は、本文から抜き出した部分を引用符で括る書き方です。

Carrol wrote Alice was beginning to get very tired of sitting by her sister on the bank, and of having nothing to do:” (1).

また、書籍一冊丸ごとではなく章のみを参考にした場合、その章のタイトルをダブルクォーテーションマークで括り、書籍自体のタイトルは斜体にします。

In the beginning of “Down the Rabbit-Hole” in Alice’s Adventure in the Wonderland, Alice was sitting on the bank with her sister.

③本文から独立させる

引用例の説明用画像です(自作)

複数行に渡る引用の場合、引用箇所の書き出しは本文から独立させます。本文末をコロン(:)で区切ったあと1行空け、引用箇所の各行はタブで下げます。最後に、ページ数を()で括ります。

参考文献目録の書き方と場所

参考文献目録は、引用した文献と対応させるため、使用した参考文献を漏らさず記載する必要があります。MLAでは本文の1番最後につけます。

書き方は、まず「works cited」と題を振り、ダブルスペースを空けてから目録を書きます。1つの目録が2行以上に渡る場合、2行目以降の行頭は左余白から半インチ空けます。

参考文献の具体的な要素は、次の9つです。

「著者名」,「章など直接引用した部分のタイトル」,「書籍など文献全体のタイトル」,「編集者、翻訳者など著作者以外の人物名」,「版」,「号数」,「出版元」,「発行年月日」,「出版地名」

記載例(MLA公式HPより):
Copeland, Edward. “Money.” The Cambridge Companion to Jane Austen, edited by Copeland and Juliet McMaster, Cambridge UP, 1997, pp. 131-48.


もちろん、使用した文献によっては全ての要素が当てはまらないこともあります。適宜足し引きして書きましょう。

英語レポート・論文の書き方③:書き出し例

コーヒー、ノート、ペンの写真
Photo byEngin_Akyurt

論文やレポートは、ある程度文の書き出し方が決まっています。ここでは、導入・本文・まとめそれぞれの書き出し方の例をご紹介します。初めて英語レポートを書くという方は是非参考にしてください。

書き出し英語表現例:導入

The purpose of this study is…
この研究の目的は~です

The main objective of this paper is…
この論文の主な目的は~です

書き出し英語表現例:本文

比較

In comparison with…
~と比較して

In contrast to…
~と対照的に

引用

According to this investigation...
この調査によると~

A states that…
Aが~と述べている

A mentions that …
Aは~と言及している

A points out that …
Aは~と指摘している

Let us take a look at the previous research.
これまでの研究をみてみましょう。

表参照

Table A shows …
表Aは~を示しています

The graph A indicates …
グラフAは~と示しています

書き出し英語表現例:まとめ

In conclusion...
結論として〜

In summary...
まとめると〜

英語レポート・論文の書き方まとめ

ペンと人の手
Photo byFree-Photos

この記事では、英文レポート・論文の書き方についてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?

構成やフォーマット、引用や参考文献の記載方法は、実際に何度も書くことで習得することができます。練習を繰り返して、是非正しい書き方を身に着けてください!
 

また、「留学に行く前に英語力を上げておきたい!」「留学するためにTOEFL iBTのスコアが必要!」という方は、是非一度プログリットで無料の英語力診断を受けてみてはいかがでしょうか。

英語力を上げるためには、まず現状の自分の課題を正しく知ることが大切です。

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参考文献:
ポール・ロシター、『First Moves』. 東京大学教養学部英語部会、東京大学出版部、2004.
Carroll, Louis. Alice's Adventures in Wonderland. McMillan and Co, Wikisource, 1866. https://en.wikisource.org/wiki/Alice%27s_Adventures_in_Wonderland_(1866)

Ohshima2520

Ohshima2520

自身も英語学習者で、英語力ブラッシュアップのため勉強しております。「英語が得意になりたい!」という、学習者の皆さまと一緒に問題を考えていきたいです。


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