英語の仮定法過去の用法|仮定法過去完了との違いなど仮定法の文法を徹底解説

英語の仮定法過去の用法|仮定法過去完了との違いなど仮定法の文法を徹底解説

仮定法過去に対して苦手意識を持っている方は多いですが、一度理解してしまえば何も難しいことはありません。この記事では、現在の状況と違うことを仮定して「もし今◯◯ならば〜だろう」と表現する英文法、仮定法過去について解説していきます。

岡田さん

岡田さん

英語の仮定法過去って、「過去」という名前はついているけど、内容は過去についての話ではないですよね?

ミランダ

ミランダ

そうね。「過去」という言葉がついているから、過去時制の文法かと思ってしまいそうだけど、実は違うわよ。今日は仮定法過去について詳しく解説するわね。

英語で「もし今◯◯ならば〜だろう」を表す「仮定法過去」とは?

「Q&A」のイメージです。
Photo byijmaki

英語学習者の方が苦手とする英文法の1つに、「仮定法過去」があります。仮定法過去は、名前の通り「仮定の文を過去系を使って表す」用法で、現在の状況と違うことを指して「もし今◯◯ならば〜だろう」と仮定する英文法です。使いこなすことができればとても便利な文法なのですが、動詞の時制などが少しややこしく、苦手意識を持っている方は多いです。

この記事では、英語の仮定法過去の文法について、仮定法過去完了との違いにも触れながら詳しく解説していきます。

英語の仮定法過去の文法①条件節と帰結節

仮定法過去の概要説明図(筆者自作)

仮定法過去を理解するために、まずは文法構造を把握しましょう。仮定法過去を用いた文は、条件節と帰結節に別れます。

条件節とは?

条件節とは、「もし〇〇なら」と条件を表す節のことです。

If I could speak English fluently, I would live in NY.
もし英語がペラペラ話せたら、ニューヨークに住むのに。

上の例文では、「If I could speak English fluently(もし英語がペラペラ話せたら)」が条件説です。「if」がある方が条件節と覚えてしまえば大丈夫です。

帰結節とは?

帰結節とは結果を表す節のことで、条件節の結果を伝えます。

If I could speak English fluently, I would live in NY. 
もし英語がペラペラ話せたら、ニューヨークに住むのに。

上の例文では、「I would live in NY. (ニューヨークに住むだろう)」が帰結説です。「英語が話せる」という条件の結果が「ニューヨークに住む」となっています。

英語の仮定法過去の文法②時制

「時計」のイメージです。
Photo byBru-nO

次に、仮定法過去の動詞の時制についてみていきましょう。仮定法過去と言うだけあって、動詞の時制は過去形です。現在のことに関する内容にも関わらず動詞の時制が過去形になるという点が、仮定法過去の難しいところです。

If I were a rich, I would buy a large house.
もしお金持ちなら、大きな家を買うだろう。
(実際にはお金持ちではない)

条件節:If I were a rich
→動詞の時制は過去形
帰結節:I would buy a large house.
→助動詞の時制は過去形+動詞の原型

英語の仮定法過去の文法③例文

仮定法過去の概要説明図(筆者自作)

仮定法過去の文法構造が分かったところで、実際に例文を見て確認してみましょう。

「もし〇〇なら、〜なのに」(現実はそうではない)

仮定法過去の用法例(筆者自作)

If I had more money, I would study abroad.
もしお金がもっとたくさんあれば、海外留学に行くのに。(現実にはお金がなく、海外留学には行けない)

If the government worked more efficiently, more children could be saved from abuse.
政府がまともに対応していれば、児童虐待をもっと防げるだろうに。
(政府はまともに対応しておらず、児童虐待が減らない)

If I was absent from school, I could go to see a movie.
今日学校を休んだら、映画を観に行けるのに。(実際には学校を休んでおらず、映画を観に行けない)

仮定法過去の基本構造は「If+S+V過去形, S+助動詞の過去形+V原形」であることがお分かり頂けたかと思います。

「もし〇〇なら、どうする?」(実現性は低い)

実現性が低いことを述べて「もし◯◯なら、どうする?」と言う表現もあります。

What would you do if you met a bear?
もしクマに出会ったらどうする?(クマに出会う可能性は低い)

What would you do if you met Santa Claus?
もしサンタさんに会ったらどうする?(サンタクロースに出会う実現性は低い)

英語の仮定法過去の文法④仮定法過去完了との違い

仮定法過去完了の概要説明図(筆者自作)

ここまで、「もし〇〇なら、〜だろう」という意味の仮定法過去についてご説明してきましたが、ここからは、仮定法過去と混同しやすい仮定法過去完了について解説していきます。

仮定法過去完了「もしあのとき〇〇だったなら、〜だっただろう」

仮定法過去完了とは、「過去の事実と反する内容を仮定する」文法で、「もしあのとき〇〇だったなら、〜だっただろう」という意味になります。仮定法過去と同じく、「もしあのとき〇〇だったら」の条件部分は条件節、「〜だっただろう」の結果部分は帰結節と言います。まずは例文をみてみましょう。

If I had not been married to him, I have felt so lonely.
もし彼と結婚していなかったら、とても寂しかったでしょうね。

If I had asked you, I could have known what happened at that time.
君から話を聞いていれば、あの時何があったのか分かっていただろう。


例文を見ていただければ分かる通り、仮定法過去完了は「If+S+have+過去分詞, S+助動詞の過去形+have+過去分詞」の形で表します。

仮定法過去と仮定法過去完了の違い

見分け方説明図(筆者自作)

形も意味もよく似ている仮定法過去と仮定法過去完了ですが、両者の違いは明確です。仮定法過去が、「現在の事実に反することを仮定する」文法なのに対し、仮定法過去完了は「過去の事実に反することを仮定する」文法です。なにも難しいことはありませんよね。

英語の仮定法過去の文法④様々な構文

イギリスの写真(筆者撮影)

ここまで「If+S+V過去形, S+助動詞の過去形+V原形」の仮定法過去の用法をご紹介してきましたが、他にも仮定法過去を使った様々な構文があります。ここからは、それぞれの構文をみていきましょう。

①「願望」を表す構文

「I wish S V過去形」の形で「今〇〇ならいいのになあ」という願望を表す構文です。「〜を願う」という意味の「wish」を用いて表します。

I wish I could become independent of my parents.
両親から独立できたらなあ。

②「そろそろ〜する時間だ」を表す構文

「It is time S V過去形」の形で、「そろそろ〜すべき時だ」、「〜しても良い頃だ」という意味を表す構文です。

It is time we thought about our future.
そろそろ私たちの将来を考えても良い頃よ。
I think it’s about time I was leaving.
そろそろ失礼します。

③「比喩」を表す構文

「as if S V過去形」の形で「まるで〜のようだ」という比喩を表します。「as if」の代わりに「as though」を使うこともあります。

You speak as if you knew everything.
まるで何でも知っているかのようだね。

I think of him as if he were my own son.

彼のことをまるで実の息子のように感じる。

有名なあのセリフを仮定法を使って言ってみよう!

ジブリ作品の『天空の城ラピュタ』では、ムスカ大佐の「見ろ!人がまるでゴミのようだ!」という有名なセリフがあります。少し寄り道になりますが、こちらのセリフを「as if」を使って言ってみましょう。

Look! They are dropping as if they were some garbage.
見ろ!人がまるでゴミのように落ちていくぞ。

このように、自分の興味の持てる文を使って仮定法過去を練習してみると、すぐに慣れることができますよ。

④「もし今〜がなければ」を表す構文

文語的な言い方ですが、「If it were not for〜」で「もし今〜がなければ」という意味を表すことができます。こちらの表現は「Without〜」で言い換えることが出来ます。

If it were not for his help, I could not live.
=Without his help, I could not live.

彼の助けなしでは、生きていられないだろう。

英語の仮定法過去の文法⑤慣用表現

仮定法過去を用いた慣用表現も存在します。ここでは、「言わば」という意味を表す慣用表現をご紹介します。

仮定法の慣用表現「言わば」

「as it were〜」を文中または文末に置いて、「〇〇はいわば〜だ」と表現することができます。こちらの表現は、「so to speak」で言い換えることも出来ます。

He is, as it were, a human computer.
彼はいわば人間コンピューターだ。

He is a genius magician, so to speak.
あの人はいわば天才的な魔術師だ。

英語の仮定法過去の文法構造と用法まとめ

この記事では、英語の仮定法過去について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?仮定法過去に対して、「時制の使い分けが難しい」と苦手意識を持っていた方も、仮定法過去がそんなに難しい文法ではないことをお分かり頂けたのではないでしょうか?また、仮定法過去完了との違いも明確になったと思います。

記事の途中でジブリの題材を使った仮定法過去の例文をご紹介しましたが、是非ご自身でも興味のある題材を使って仮定法過去の文章を作ってみてください!

参考文献:
綿貫 陽、宮川 幸久、他「徹底例解 ロイヤル英文法」旺文社、pp.550-560

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