
岡田さん

ミランダ
過去完了形には様々な用法があるわよ。今日は過去完了形の使い方について解説するわね!
英語の「過去完了形」とは?
みなさんは、英語の過去完了形がどういう時に使われる文法かご存知ですか?
英語の過去完了形には、大きく分けて2つの用法があります。1つ目が、過去のある時点までの完了・結果、経験、継続を表す用法で、2つ目が、過去のある時より前のことを表す用法です。この記事では、英語の過去完了形の使い方を、例文を用いて詳しく解説していきます。
過去完了形の基本の形
過去完了形の使い方について解説する前に、過去完了形の基本の文法構造を確認しておきましょう。
Mr. Smith had been an assistant professor for five years.
スミスさんは5年間助教授でした。
上の例文のように、過去完了形は「had+過去分詞」の形で表します。動詞の原形と過去分詞の例をいくつか一覧でまとめておきます。
動詞の原形 | 過去分詞 |
be | been |
do | done |
have | had |
go | gone |
know | known |
英語の過去完了形の用法①過去のある時点までの完了・経験・継続
まずは、過去のある時点までの完了・経験・継続を表す過去完了形の使い方についてみていきましょう。
使い方①完了・結果
まずは、完了・結果を表す過去完了形の例文をみてみましょう。
The train had started when I reached the station.
私が駅についた時、電車は出発してしまっていました。
We all felt comfortable because the room had been cleaned.
部屋が綺麗になったので、私たちはみな心地よく感じました。
完了・結果を表すときの意味は、「〜になった、〜してしまっていた」です。
使い方②経験
次に、経験を表す過去完了形の例文をみてみましょう。
She had never seen whales until then.
彼女はそれまでクジラを見たことがありませんでした。
経験を表すときの意味は、「〜したことがあった」となり、「ever」「never」を伴う場合が多いです。
使い方③継続
次に、継続を表す過去完了形の例文をみてみましょう。
When Mr. Sweet came up to Tokyo, I had lived there for seven years.
スイートさんが上京してきた時、私は東京に7年間住んでいました。
継続を表すときの意味は、「(ずっと)〜していた」です。過去完了形で継続を表すのは、基本的に、進行形を作れない動詞(状態動詞)の場合のみです。それ以外の動詞(動作動詞)で継続を表すときには、過去完了進行形にする必要があります。ただ、上記例文に出てきた「live」は、状態動詞としても動作動詞としても使われるため、過去完了形・過去完了進行形どちらの形でも問題ありません。ちなみに、過去完了進行形は、「had been+現在分詞」の形で表します。
When Mr. Sweet came up to Tokyo, I had been living there for seven years.
スイートさんが上京してきた時、私は東京に7年間住んでいました。
英語の過去完了形の用法②過去のある時より前のことを表す(大過去)
過去完了形は、過去のある時より前のこと(大過去)を表すときにも使われます。
Yesterday I found the bag which I had lost last year.
私は昨日、去年なくしたカバンを見つけました。
「カバンをなくした」のは「カバンをみつけた」ときより前の話です。このように、過去から見た過去を表す際に、過去完了形を使います。
Ken went out again after he had finished his dinner.
ケンは、夕食を終えてからまた外出しました。
上記例文のように、「before」や「after」があることで時制の前後関係が明らかな場合には、過去完了形の代わりに過去形を用いることもあります。
Ken went out again after he finished his dinner.
ケンは、夕食を終えてからまた外出しました。
過去完了形の疑問文
ここでは、過去完了形の疑問文の作り方をご説明します。過去完了形の疑問文は、「Had+主語+過去分詞〜?」の形で表します。疑問文の例文をみてみましょう。
Had she eaten breakfast yet?
彼女はもう朝食を食べたの?
Had he left his office before you got there?
彼は、あなたが着く前に会社を出たんですか?
疑問文の応答は、「Yes, I had./No, I hadn't.」のように答えます。
過去完了形と現在完了形
ここまで過去完了形について解説してきましたが、ここで現在完了形との違いについて触れておきます。現在完了形の形は「have+過去分詞」です。過去完了形が過去のある時点までの完了・結果、経験、継続を表す用法なのに対して、現在完了形は、現在までの完了・結果、経験、継続を表します。現在完了形の使い方をそれぞれみてみましょう。
使い方①完了・結果
まずは、完了・結果を表す現在完了形の例文をみてみましょう。
My father has lost his wallet.
父は財布をなくしました。
I have just finished lunch.
ちょうど昼食を食べ終わったところです。
完了・結果の現在完了形は、「(ちょうど・すでに)〜したところだ」という意味を表します。「already」「yet」「 just」をつけて「ちょうど〜したところ」、「すでに〜したところ」というニュアンスを強調することが多いです。
使い方②経験
次に、経験を表す現在完了形の例文をみてみましょう。経験を表すときの意味は、「〜したことがある」です。過去完了形と同じく、「ever」「never」を伴う場合が多いです。
Have you ever used this machine?
この機械を使ったことがありますか?
疑問文と応答文をセットでみてみましょう。
Have you ever been to Scotland?
スコットランドへ行ったことがありますか?
Yes, I have. /No, I haven't.
はい、あります。/いいえ、ありません。
使い方③継続
次に、継続を表す現在完了形の例文をみてみましょう。継続は、「(今までずっと)〜している」という意味を表します。
We have known each other since we were just kids.
私たちはお互いを子供の時から知っています。
They have been married for five years.
2人は結婚してもう5年になる。
期間を表す「for」や「since」を伴うことが多いです。
過去完了形の使い方まとめ
この記事では、過去完了形について例文を用いて解説してきました。過去完了形には色々な用法がありますが、現在完了形の過去バージョンと思ってしまえばそんなに難しいことはありません。苦手意識を持たず勉強してみてください。
過去完了形の使い方
- 過去のある時点までの完了・結果、経験、継続を表す
- 過去のある時より前のことを表す(大過去)
- 基本の形は「had+過去分詞」
- 疑問文は「Had+主語+過去分詞〜?」
参考文献:
綿貫 陽、宮川 幸久、他「改訂新版徹底例解ロイヤル英文法」旺文社、pp.418-469
英語の過去完了形は、どういうときに使う文法なんでしょうか?