
岡田さん

ミランダ
英語で「トイレ」は「toilet」だと思っている人が多いけど、「toilet」は「便器」という意味で使われることが多いから、「Where is the toilet?」という表現は不自然よ。

岡田さん
そうなんですね!それじゃあ「トイレ」は英語で何と言うんですか?

ミランダ
トイレの英語表現は色々あるわよ。今日は、「トイレ」だけでなく、「多目的トイレ」「男性用トイレ」「女性用トイレ」など様々な英語表現を、発音・スペル表記と一緒に確認していきましょうか!
トイレは英語で何て言う?
ビジネス英語で頻出の英単語は知っているけれど、日常英会話で使う英単語はあまり知らないという方は、英語学習者の中には案外多いのではないでしょうか。
例えば、日常生活において頻出単語である「トイレ」は、英語で何と言うか知っていますか?
日本では「WC」と表記されていることがよくありますが、「WC」と言えば伝わるのでしょうか?
それとも、そのまま「トイレ」と言えば通じるのでしょうか?
トイレ=WC?
日本では、トイレ表記として「WC」がよく使われますが、こちらは「Water Closet」の略表記です。
この「WC」という表現は、昔水洗トイレが普及し始めた頃に、ボットン便所と区別するために使われていた表現で、英語圏では現在ほとんど使われていません。
日本でも「水洗トイレ」という表現はもう使われていませんよね。それと同じように、この「WC」という表現も日本以外ではほとんど見かけることはありません。
トイレ=Toilet?
「トイレ」は、「Toilet(発音:tˈɔɪlət)」の和製英語です。
しかし、英語で「Toilet(トイレット)」は「便器」という意味のため、トイレがどこにあるのか尋ねたい時などに「Where is the toilet?」と言うと不自然な表現になってしまいます。
ただし、イギリスやオーストラリアなどでは「Toilet(トイレット)」と表現しても伝わります。
このように、「トイレ」の英語表現は、同じ英語圏の中でも、地域によっても異なるんです。
この記事では、「トイレ」の英語表現を発音・スペル表記とともにご紹介していきます。「多目的トイレ」「男性用トイレ」「女性用トイレ」などの英語表現もご紹介していくので、是非ご覧ください。
代表的なトイレの英語表現
種類ごとや地域ごとの表現の違いをご紹介していく前に、代表的なトイレの英語表現の発音とスペル表記を、いくつかご紹介しておきます。
・Bathroom(発音:bˈæθrùːm)
・Restroom(発音:rɛ́strùm)
・Washroom(発音:wɑ́ʃrùm)
それでは、種類ごとや地域ごとの表現の違いについて確認していきましょう。
トイレの英語表現①家
家のトイレは、どこの地域でも基本的に「Bathroom(バスルーム)」と表現されることが多いです。
映画などで見たことがあると思いますが、アメリカなどの海外の家では、上の写真のようにお風呂とトイレが一緒になっていることが多いです。そのため、家の中のトイレはバスタブが付いていないものでも「Bathroom(バスルーム)」と言われます。
また、先程もご紹介した通り、イギリスでは「Toilet(トイレット)」という表現を使うことも多々あります。
トイレの英語表現②レストランなど公共施設
続いてレストランなど公共施設の表現を確認していきましょう。
アメリカ
アメリカでは、レストランなどのトイレを「Restroom(レストルーム)」と言います。
「Restroom(レストルーム)」は、直訳すると「休憩室」という意味になるので、座って休憩するような場所のことだと思ってしまいそうですが、「Restroom(レストルーム)」はトイレのことを指します。
デパートなどのお手洗いに行くと、トイレだけでなく休憩室や化粧台があったりしますよね。そのようなところから、休憩室という意味の「Restroom(レストルーム)」が使われるようになったのかもしれません。
イギリス
イギリスでは、レストランのトイレのことも「Bathroom(バスルーム)」と表現します。
また、「Toilet(トイレット)」や「Loo(ルー)」と表現することもあります。
「Loo(ルー)」は、主に女性が使う口語表現です。発音、スペル共にとても簡単で覚えやすいですが、文語や標識として使われることはほぼなく、カジュアルな日常会話の中でしか使われません。
カナダ
カナダでは、「Washroom(ウォッシュルーム)」という表現がよく使われます。
トイレの英語表現③公衆トイレ
続いて、公衆トイレの表現を確認していきましょう。
アメリカ
アメリカでは、レストランなどのトイレを「Restroom(レストルーム)」と言いましたが、公衆トイレも同じく「Restroom(レストルーム)」という表現を使うことが多いです。
公衆トイレと敢えて言う場合には、「Public Restroom」と言うこともあります。
イギリス
イギリスでは、「Bathroom(バスルーム)」「Toilet(トイレット)」「Public Loo」のような表現が存在します。
「Public Loo」は、先程ご紹介した「Loo」の派生表現です。
カナダ
カナダでは、「Washroom(ウォッシュルーム)」という表現がよく使われます。
トイレの英語表現④多目的トイレ
日本では、ショッピングモールやデパートなどあらゆる所に、子連れの方や車椅子の方が使いやすい多目的トイレが設置されていますよね。海外では、LGBTや性差別の問題にとても敏感なため、男女どちらでも使えるような多目的トイレも存在します。
このような多目的トイレは、英語では何と表現するのでしょうか?
ここからは、多目的トイレに相当する英語表現をご紹介していきます。
Family Restroom(発音:fˈæm(ə)li rɛ́strùm)
「Family Restroom(ファミリーレストルーム)」は、母子用のトイレであることが多く、オムツ替えの台が設置してあったり、ベビーカーも入れるように広く設計されていたりします。また、授乳用に水やお湯などの機械が設置されていることもあります。
Accessible Restroom(発音:æksésəbl rɛ́strùm)
こちらの「Accesible Restroom/Bathroom(アクセシブルレストルーム/バスルーム)」という表現は、車椅子用のトイレの表記として使われることが多いです。
かつては、「Disabled Toilet」と表記されることもありましたが、差別的表現だという声もあり、最近では「Accesible Restroom/ Bathroom」(アクセシブルレストルーム/バスルーム)が使われるようになりました。
トイレの英語表現⑤その他
接客業などで、「トイレに行ってきます」という表現を「3番」や「4番」「花を摘む」などと言うことがありますよね。
これと同じように、英語にもトイレの隠語やスラングが存在します。また、男性用女性用を分けて言う言い方もあります。
ここからはそういった表現をご紹介していきます。
Lavatory(発音:lˈævət`ɔːri)
こちらは、飛行機の機内や電車内などでよく使われる、丁寧な表現です。
Powder Room(発音:pάʊdɚ rúːm)
日本でも最近見かけることが多くなった「Powder Room(パウダールーム)」という表現。こちらは、男性用のトイレに対して使われることはほとんどなく、女性用のトイレの意味で使われることが多いです。日本語の「化粧室」のような表現です。
Men's Room(発音:mɛ́nz rúːm)/ Ladies' Room(発音:léɪdiz rúːm)
男性用トイレは「Men's Room(メンズルーム)」、女性用トイレは「Ladies' Room(レディースルーム)」と表現されることもあります。男性用女性用の区別がはっきりしていて分かりやすいですね。
また、男性用トイレは「Gents'(ジェンツ)」と表現されることもあります。こちらは「Gentlemen(ジェントルマン)」の省略形で、「Gentlemen's Room(ジェントルマンズルーム)」と表記されることもあります。「Gentlemen's Room(ジェントルマンズルーム)」の方が、「Men's Room(メンズルーム)」よりも丁寧でフォーマルな印象です。
the John(発音:ðə dʒάn)
「the John(ザ・ジョン)」は、トイレのスラング的な表現です。
16世紀後半から17世紀初期に生きたイギリスのジョン・ハリントンが、水洗式トイレを発明・普及させたとされたことから、「the John」と言われるようになりました。(水洗トイレの発明者には諸説あり、現在はジョン・ハリントンが発明者ではないと言われています。)
トイレの英語表現まとめ
この記事では、様々なトイレの英語表現についてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
発音もスペル表記も難しいものはないので、すぐに覚えられるかと思います。
ご紹介した通り、アメリカ、イギリス、カナダなど、同じ英語でも国によって表現が異なることが多々あるので、是非色々な表現を勉強してみてください。
今後街でトイレに行く際には、どのような表記が使われているのかを気にして見てみると、面白いかもしれませんね。
英語でトイレの場所を聞きたい時って「Where is the toilet?」で伝わりますか?