
岡田さん

ミランダ
確かに。非英語圏の国は、英語が通じる国とそうでない国があるものね。

岡田さん
そうなんです。僕はスウェーデン人は英語が話せるイメージを持っているのですが、実際のところどうなのかなと思いまして。

ミランダ
なるほどね。それなら、今回はスウェーデンで英語が通じるのかどうか、スウェーデン人の英語力をいろんな視点から紹介していくわね!
スウェーデンで英語は通じるのか?
英語は今や世界共通言語ですが、現実的には通じる国と通じない国があり、英語が通じる度合いは国によって大きく異なります。
北欧の国スウェーデンは、なんだか英語が通じそうなイメージはあるものの、実際のところどうなのでしょうか?この記事では、スウェーデンで英語が通じるのかについて、詳しくご紹介していきます。
スウェーデンを訪れる予定のある方は、是非ご覧ください。
スウェーデン人の英語力①国全体・都市と地方
まずは、スウェーデン人の英語力について、英語能力ランキングを見ながらご紹介していきます。
国全体としての英語力は?
まずは、スウェーデン人の英語力は世界的に見てどのくらいのレベルなのかを、成人を対象とした世界最大の英語能力ランキング「EF EPI」(2018年版)を見て確認しましょう。
EF EPIとは、グローバル教育機関「EF」による英語能力試験「EF試験」を受験した成人の、国ごとの英語能力指数のことです。
このランキングで、スウェーデンは堂々の1位を獲得しています!これは、世界的にみても英語を話すことができる人が多いことを示しています。
ちなみに日本はこのテストで49位となっており、スウェーデン人は日本人よりもはるかに英語力が高いといえます。
首都ストックホルムでは?
首都ストックホルムでは、「ほとんどの場合、英語が通じる」といえるでしょう。
さまざまな国籍が入り混じるストックホルムでは、ほとんどの方が基本的な英語を理解し、コミュニケーションを取ることができます。特に、ホテルやレストラン、カフェ、ショップなど、観光産業に関わる方たちはかなり高いレベルの英語を話すことができます。ストックホルムを観光で訪れた際に英語が伝わらないということは、まずないといえるでしょう。
地方の都市では?
では地方ではどうなのでしょうか?
地方という言葉で一括りにもできませんし、もちろんそれぞれの場所によって異なりますが、EF EPIの英語能力指数を参照すると、スットクホルム以外の都市もストックホルムと同じくらい英語が通じると考えてよさそうです。
詳しいデータについては、以下のURLにアクセスして確認することができます。
スウェーデン人の英語力②言語教育
スウェーデンは、英語の言語教育にとても力を入れている国の一つです。具体的にどのような言語教育をしているのかみていきましょう。
言語教育は7歳から
学校にもよりますが、一般的にスウェーデン人は7歳から英語を勉強し始めます。遅くても9歳までには英語の授業が始まり、英語で歌うことや、英語の映像を見て楽しむことから英語に触れ始めます。
その後、学校ではスウェーデン語、算数(数学)と並んで英語の授業が重視され、聞く、話す、書く、読むをバランスよく学んでいきます。
幼い頃から英語を積極的に楽しく学び始めるのがスウェーデンにおける言語教育の特徴といえるでしょう。
英語圏への充実した留学システム
また言語教育の一貫として、在学中に英語圏へ留学することや、交換留学生とスウェーデンの学校で過ごす機会を設けている学校も少なくありません。
若い年代から学校生活を通して英語というコミュニケーションツールを体に馴染ませることができる環境が整っていることや、学校からのサポートが多いこともスウェーデンにおける言語教育の特徴です。
以下のリンクから、スウェーデンの英語教育についてより詳しく知ることができます。
スウェーデン人の英語力③日常生活
次に、スウェーデン人が日常的にどのように英語に触れているかをご紹介します。
メディアや雑誌、ゲームの影響
スウェーデンでは、アメリカやイギリスなど英語圏のテレビやドラマ、映画が大人気です。それらはスウェーデン語に吹き替えられることはなく、全て英語で放送されています。英語で書かれた新聞や雑誌も多く、子どもの頃に一度は夢中になるゲームの多くも、英語でプレイするのが一般的です。
このように、日常生活においても、スウェーデン人はスウェーデン語だけでなく英語にたくさん触れながら生活しています。
スウェーデンの公用語
スウェーデンには、スウェーデン語以外にもフィンランド語やロマ語、イディッシュ語など、別の言語を母国語とする人たちがいます。そんな中で、2008年にスウェーデン語が公用語として法的に定められました。
現在は、スウェーデン語を母国語としない人たちの言語、特に少数民族である5つの言語(フィンランド語やロマ語、イデイッシュ語など)を法律で保護すると同時に、彼らにもスウェーデン語を学ぶ機会を得る権利を与えています。そのため学校ではすべての国民がスウェーデン語を学び、一定時期以降はそれと並行して英語も学んでいます。
歴史的にみても移民を多く受け入れているスウェーデンは、多国籍の人たちが一緒に暮らしているからこそ、それぞれが持つ母国語を尊重しています。そしてそれと同時に、国内で共通に使うことができるスウェーデン語を公用語として大切にしています。
スウェーデン語の起源は英語と同じゲルマン語系
公用語のスウェーデン語は、一見英語とは全く違う言語と思いがちですが、実は元をたどると始まりは英語と同じ「ゲルマン語系」からきています。そのため、スウェーデン語と英語には共通の語彙が約1,558語もあると言われています。
公用語であるスウェーデン語は、英語と同じ、もしくは似ている言葉が多いことが特徴と言えます。
会社の公用語は英語!?
スウェーデンの公用語はスウェーデン語であることをご紹介してきましたが、会社においての公用語は「英語」なんてことがスウェーデンではよくあります。
スウェーデン国内では、市場が足りないITやゲーム関係の企業、国外に支店をもつ企業で働く人たちは、英語でやりとりすることで円滑に仕事を進めています。
実際私の友人のスウェーデン人は、IT関係の仕事をストックホルムでしていますが、多国籍な同僚や取引先の人との会話を英語で行っています。一度も英語圏に住んだことがない彼が英語を難なく使いこなしている姿は、まさにスウェーデン人の英語力の高さを示しているように感じます。
知っておくと便利なスウェーデン語の基本表現
ほぼ英語が通じるであろうスウェーデンではありますが、もちろん挨拶など簡単なスウェーデン語を知っていると役に立ちます。少しご紹介しておくので、是非覚えて使ってみてください!
スウェーデン語 | 意味 |
God morgon(グモロン) | おはよう |
Hej(ヘイ) | こんにちは |
Tack(タック) | ありがとう |
Adjö(アドゥ)
|
さようなら |
Ja(ヤ) | はい |
Nej(ネイ) | いいえ |
実際にストックホルムで英語を使ってみた!
私は以前ストックホルムに滞在したことがあり、英語だけで過ごしましたが、不便な思いをした記憶はありません。ホテルやレストランはもちろん、道ゆく人に何かを尋ねたりした際も、難なく英語で会話できるのが印象的でした。
もちろん中には、ネイティブのような流暢な英語でなかったり、話すことが苦手だという方もいましたが、英語でコミュニケーションを取ることをためらう方はいませんでした。
英語が通じるスウェーデンですが、スウェーデン滞在中に、彼らの公用語であるスウェーデン語で簡単な挨拶をすると、とびきりの笑顔を返してくれたり、話がより盛り上がったことも思い出に残っています。
これはスウェーデンに限ったことではありませんが、非英語圏で「ありがとう」などの簡単な挨拶だけでも現地の言葉を覚えていくと、より素敵な時間を過ごせるかもしれませんよ!
スウェーデンで英語は通じる? まとめ
今回の記事では、非英語圏の国スウェーデンで英語は通じるのかどうかについてご紹介してきましたがいかがでしたか?
スウェーデン人の英語力の高さは、彼らの言語教育や日常生活からみてとることができます。彼らの公用語であるスウェーデン語の背景、ならびに英語とのつながりもお分かりいただけたのではないでしょうか。
もし北欧スウェーデンを旅行することになった際、英語しか話すことができなくても、コミュニケーションにおいて困ることはありません。一方で、いくら英語が通じたとしても、片言でもスウェーデン語で話しかける配慮は、旅をより充実したものにしてくれるでしょう!
Have a lovely trip!
参考文献:
EP Education First(2019年)「世界最大の英語能力ランキング」<https://www.efjapan.co.jp/epi/> 2019年5月20日アクセス
bab.la member(2011年6月21日)「The 1558 Swedish Words you already know」<https://www.lexiophiles.com/english/the-1558-swedish-words-you-already-know>2019年5月20日アクセス
実は今度友人とスウェーデンを旅行することになったんですが、非英語圏を旅行するのは初めてなんです。スウェーデンでは英語が通じるのかどうなのかちょっと不安です。