
岡田さん

ミランダ
ええ、あるわよ。エキゾチックでとっても素敵な国よ。

岡田さん
今度旅行で行きたいと思っているんですが、トルコで英語は通じるのでしょうか?

ミランダ
それなら大丈夫。観光地では問題なく英語が使えるわよ。トルコの英語事情を教えてあげるわ!
トルコで英語は通じる?
トルコの正式名称はトルコ共和国といいます。東ヨーロッパから西アジアにまたがる国で、古来からヨーロッパとアジアをつなぐ貿易や文化の交流点として繁栄してきました。
美しい装飾のモスク、世界遺産の絶景、ビーチリゾートなど見どころ満載で、トルコ最大の都市イスタンブールを始め、世界中から観光客が訪れます。旅好きの人が「行ってよかった国」「また行きたい国」としてよく名前を挙げる国の一つです。
そんなトルコに憧れて、「いつか行ってみたい」と思っている人も少なくないのではないでしょうか。ですが、いざ行くとなると言葉が通じるかどうか不安ですよね。この記事では、トルコで英語が使えるのかどうか、ご紹介します!
トルコってどんな国?
さて、トルコの言語事情をご説明する前に、まずトルコがどんな国なのか、特徴を簡単にご紹介します。
トルコ料理
料理は旅の醍醐味の一つだと言えますが、トルコ料理は中華料理、フランス料理に並び、世界3大料理とされています。ケバブはトルコ料理の代表で、日本でも目にする機会が多くなってきています。日本でのケバブは大きな肉の塊を薄くそいだドネルケバブが主流ですが、トルコでは焼いた肉全体をケバブと呼びます。イスラム国なので豚肉は食べず、羊肉や鶏肉が好まれています。
トルコは親日国
トルコは世界屈指の親日国としても知られています。そもそもイスラム国には一期一会で旅人に親切にする国が多いのですが、トルコの日本人びいきには特別なものがあります。日本人だからという理由で土産物屋がちょっと値引きしてくれたり、レストランでおまけのサービスがついたりということもあります。政情が不安定になり、日本人の旅行客が減ってしまったことをトルコ人は寂しく思っているようです。
トルコの治安
テロのニュースなどを見て、トルコは危険な国だというイメージを持っている方も多いかもしれません。実際に、外務省のホームページでもシリアとの国境は「危険レベル4:退避して下さい。渡航はやめて下さい。(退避勧告)」となっています。
ただし、トルコ全域が危険なわけではありません。主要観光地では厳重な警備で安全対策がされています。現地の大使館からの安全情報として、「イスタンブールにおけるスリ被害への喚起」といった情報が外務省のホームページ上に掲載されていますので、渡航する前に確認しておくことをお勧めします。
必要以上の警戒心も疲れてしまいますが、旅行中に嫌な目に遭うとそれだけでよい思い出場台無しになってしまいます。危険な行為や危険なエリアを避けて、旅行を楽しんでください。
トルコで使われている言語と英語教育
さて、いよいよ本題、トルコでの言語事情についてご紹介します。
トルコの公用語
トルコの公用語はトルコ語です。ただし、トルコ人のうちトルコ語を母語にしているのは約15%で、それ以外の人たちは、クルド語やアラビア語といったその他の言語を母語にしています。多民族国家ならではですね(参照元 下記URL)。
学校教育では、公用語であるトルコ語以外の少数派言語の教育が禁止されていましたが、これは少数派言語を話すトルコ人たちの人権を侵害するとして国際社会でもトルコ国内でも問題になりました。そして、2012年にトルコの教育省は学校でクルド語を教えることを許可しました。それ以降も、いくつかの少数派言語を学校教育に取り入れることを認めています。
トルコの英語教育
トルコでは、小学生のころから第2言語を勉強します。ただし、第2言語は英語とは限りません。多くの場合は英語ですが、その他にドイツ語、フランス語、アラビア語などが第2言語として教えられていて、どの言語を教えるかは学校の方針によって異なります。学校ごとの裁量が日本よりも大きいと思いませんか?トルコの教育省は語学力の強化を重視していて、海外からネイティブスピーカーの教師を雇用するといった政策をとっています。
トルコの英語事情
続いて、トルコでの英語事情についてです。トルコで英語は通じるのでしょうか。観光地、観光地以外のケースに分けてご紹介します。
イスタンブールの英語事情
イスタンブールは、ポスポラス海峡をまたいでヨーロッパとアジアの接点となっている都市です。トルコの首都はアンカラですが、都市の規模としてはイスタンブールがトルコで最大となっています。「イスタンブール歴史地域」は1985年に世界遺産に指定されていて、モスクやオスマン帝国時代の宮殿など、見どころも満載です。また、お洒落なトルコ雑貨が購入できるバザール(市場)や、ヨーロッパ大陸とアジア大陸を眺めながら楽しむポスポラス海峡のクルージング、トルコ料理の食べ歩きなども観光客に人気です。
トルコでも随一の観光地であるイスタンブールでは、レストラン、ホテル、博物館など、観光業に就いているトルコ人には英語が通じることがほとんどです。また、イスタンブールのレストランでは料理のメニューが英語表記されていることも多いので、トルコ語が話せなくても観光する分には問題ありません。
イスタンブール以外の主要な観光地でも、旅行に必要なレベルの英語は通じるので安心してください。
観光地以外の英語事情
観光地や観光業以外のトルコ人全般に英語が通じるかどうかというと、答えは「No(ノー)」に近いです。トルコ人は一般的に英語が苦手と言われています。イスタンブールのような大きな都市でも、観光客があまり訪れないようなエリアに行くと、途端に英語が通じなくなります。
トルコ人が学校で勉強しても英語を話せないのはなぜでしょう。その答えは日本と似ています。日本でも義務教育でみんな英語を勉強しますよね。でも実際に話せる人となるとその数は限られてしまいます。トルコでも日本でも、教科書に基づいた英語の勉強が中心で、実際に使う機会が十分ではありませんでした。そのため、いざ英語でコミュニケーションをとろうとしても、勉強したはずの単語や文法が口から出てこないのです。「トルコの英語教育」の紹介文で、トルコではネイティブスピーカーの教師を雇用する政策がとられていることに触れましたが、これはコミュニケーション不足という課題を政府が重要視したためだったのです。
トルコ人のなかでも若年層の方が英語が通じる人の割合が高いです。もし観光地以外に行くようなことがあれば、なるべく若い世代を見つけて話しかけてみるとよいでしょう。
数字で見るトルコ人の英語力
TOEFL iBTテストの国別スコア
トルコ人の英語力が数字に表れたデータがあります。TOEFL iBTテストの国別スコアです。
2017年のTOEFL iBTテストの国別スコアでは、トルコは78点でした。これはOECD(経済協力開発機構)に加盟している先進国を中心とした36か国中35位です。ちなみに、日本は71点で36位でした。トルコと日本で下位の1位と2位の座を争っています。
EF英語能力指数(EF EPI)
国際教育会社のEF Education FirstによるEF英語能力指数の2018年版では、トルコのスコアは47.17で88か国及び地域中、77位でした。トルコ最大の都市イスタンブールや首都アンカラの周辺では若干スコアが高いものの、国全体の英語力は「非常に低い」という分析結果を得ています。
ちなみに、日本のスコアは51.80で49位。総合評価は「低い」という結果でした。
簡単なトルコ語をマスターしよう!
トルコ語が話せなくても、英語が話せればトルコを旅行するのには十分です。ただ、少しでもトルコ語を話せると現地の人との距離も一気に縮まって旅がより楽しくなります。トルコに遊びに行く機会があったら、ぜひ、簡単な挨拶や「はい」「いいえ」といった基本的な言葉をトルコ語で言えるようにしておくことをお勧めします。
以下の動画では、トルコ語の8つの基本フレーズが紹介されていますので、参考にしてみて下さい。
ミランダさん、トルコに行ったことはありますか?