
岡田さん

ミランダ
英語には「日本語にはない音」や「音の変化のルール・法則」が結構あるから、単に気を付けているだけじゃなかなか上達は難しいわね。上手くなるには、「日本人のためのコツ」を知らないといけないわ。

岡田さん
え?日本人のためのコツですか!?

ミランダ
そうよ。今回は、「日本人のためのコツ」を伝授するわ!
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- 1英語には日本語にはない音がある?
- 2英語の発音矯正をする前に①発音の重要性を知る
- 3英語の発音矯正をする前に②発音記号を覚える
- 4英語の発音矯正をする前に③マインドと道具を整える
- 4.1発音矯正に必要なマインド「恥ずかしがらない」
- 4.2発音矯正に必要な道具「録音機器」
- 5英語の発音を矯正するコツ①「アルファベットと数字の発音記号一覧」を覚える
- 5.1「アルファベットと数字の発音記号一覧」を覚える
- 6英語の発音を矯正するコツ②日本語にはない音を知る
- 7英語の発音を矯正するコツ③英語独特の音変化のルール・法則を知る
- 8発音矯正の練習方法①アルファベットと数字の発音を練習する
- 8.1「アルファベットと数字の発音記号一覧」の練習方法
- 9発音矯正の練習方法②英語の短文を音読する
- 9.1英語の短文を音読する方法
- 10発音矯正の練習方法③英語の曲を完ぺきに歌えるようにする
- 10.1英語の曲で発音矯正する練習方法
- 11日本人の英語の発音を矯正するコツ3選!まとめ
英語には日本語にはない音がある?
せっかく英語を勉強しているなら、良い発音で話せるようになりたいと思ったことはありませんか?発音良く話せる人は、とてもカッコいいものです。ただ、英語にはそもそも日本語にない音や音の変化のルール・法則がたくさんあり、
今回は英語らしい発音に近づけるためのコツやルール・法則や、日本語にはない英語の音の一覧などをご紹介します。また、日本人が発音を矯正するためのマインド、そして練習方法にも触れています。長い記事となっていますが、最後までお付き合いいただければ幸いです!
英語の発音矯正をする前に①発音の重要性を知る
日本人英語学習者の中でも「英語は伝わることが一番大事!伝わりさえすれば、
しかし、
調査によると、スタンダードなアメリカ発音から外れた発音をするほど、就職面接において低く評価されやすいそうです。同じアメリカ人でも、方言などの発音の違いにより面接の結果に明確な違いが出ている、というショッキングな内容です。
確かにコミュニケーションで最優先すべきことは、
どうせ英語を学ぶなら、綺麗な発音を身につけたい。
英語の発音矯正をする前に②発音記号を覚える
発音記号とは、英語の発音のルールや法則を分析・整理したものです。発音記号を覚えれば英単語の正しい発音が自分でわかり、再現しやすくなる効果があります。
発音記号はとっつきにくく、難しいと感じると思いますが、実際に学んでみると思っていたより易しいものです。「覚える」というよりは、何度も何度も聞いて、自分で発音してみて「身につける」と言ったほうがいいかもしれません。また、一度覚えてしまえば、この先ずっと使えますので、費用対効果も良いと言えます。
発音記号一覧や覚え方などについては、下記リンク先の2記事に詳しいので是非ご参照下さい!
英語の発音矯正をする前に③マインドと道具を整える
発音を矯正するには練習が必要です。
多くの日本人の英語学習者の発音が悪いのは、コツを知らないことも原因の一つですが、心構えに起因する部分も多分にあるのではないかと思います。早くコツを教えて欲しい
発音矯正に必要なマインド「恥ずかしがらない」
英語を話す際に恥ずかしがらないことは、ルールや法則を覚えることよりも、
中学で初めて英語に触れた時、どのように英語を発音していましたか?「apple」を、聞こえたとおりに「エァッポゥ」
日本人っぽい発音は、あなたの今までの学習姿勢、つまり「恥ずかしいから周りと同じように発音すればいいや」から始まるのです。発音を矯正したいのであれば、まずはその恥ずかしさを捨てて「
発音矯正に必要な道具「録音機器」
スマートフォン等で構わないので、
- 英語を聞こえたとおりに発音してみる(録音する)
- 自分の発音(録音した音)と聞こえた音を聴き比べ修正していく
恐らく多くの英語学習者は、
英語の発音を矯正するコツ①「アルファベットと数字の発音記号一覧」を覚える
ここからは、本格的に英語の発音を矯正するコツについてご紹介します。
「アルファベットと数字の発音記号一覧」を覚える
英語発音を矯正する最初のコツは、「アルファベットと数字の発音記号一覧」を覚えることです。ほぼすべての日本人が学校で習ったことがあるはずですが、正しい発音は習ってこなかったのではないでしょうか?
実はアルファベット、そして1〜10までの英語発音には多数の「日本語にはない音」が含まれているため、ほとんどの英語学習者は間違って発音してい
アルファベットと数字の発音記号一覧
英語 | 発音記号 | 正しい発音に近い発音の仕方 |
a | éi | 「エィ」のイメージ。「エー」ではない。 |
c | síː | 「スィー」のイメージ。「シー」ではない。 |
f | éf | 上の前歯を下唇につける。極端に「エ」を強く発音し、「f」の部分は息だけ出す。 |
h | éitʃ | 「a( エィ)」の音の後に「チ」をつけ加える。「チ」には母音をつけない。 |
j | dʒéi | 「a( エィ)」の音の前に「ヂ」をつけ加える。「e」の音を強く。 |
k | kéi | 「a( エィ)」の音の前に「ケ」をつけ加える。 |
l | él | 「e」はカタカナの「エ」よりも口を縦に大きく開いて発音。「l」の時に舌を上の歯につけるイメージで発音する。 |
m | ém | 「エム」といってしまいがちだが、「エンム」というイメージで発音する。 |
n | én | 「エヌ」といってしまいがちだが、「エンヌ」というイメージで発音する。 |
o | óu | 「オー」と言ってしまいがちだが、正しくは「オゥ」。 |
r | ɑ'ːr | 舌を口内のどこにもつけずに「アーゥ」の音を出す。 |
v | víː | 「f」の音で、唇を震わせる。その後に「i」。「ブイ」ではなく「ヴィー」のイメージ |
one | wʌ́n | 口をすぼめた形から横に広げ、「ワンヌ」というイメージで、聞こえるか聞こえないくらいの「ヌ」が最後に入る。 |
three | θrí: | 「θ」は舌を上下の歯の間から出して息を出す。 |
four | fɔ'ːr | 「f」の音をしっかり出す。 |
five | fáiv | 「f」音をしっかり出し、最後に「v」の音を正しく出す。 |
nine | náin | 「ナイン」ではなく、「ナインヌ」というイメージ。 |
英語の発音を矯正するコツ②日本語にはない音を知る
冒頭から述べていますが、日本人が英語の発音が苦手なのは、英語に日本語にはない音があるからです。
日本語にない音ですから、練習して習得する以外に方法がありません。逆に言えば、この日本語にない音を重点的に覚えてしまえば、その他の音は日本語にもある、または近い音ですから学習が一気に楽になります。
以下に、日本語にはない英語の音を発音記号付きで一覧にしましたので、是非ご覧下さい!見るだけでなく、実際に声に出してみると効果的です。
日本語にはない音の発音記号一覧
記号 | 単語例 | 発音の要領 |
æ | thank/have/fact | 「エ」の口であごを下げ、やや広めに口を開け、口の両端を外に広げるようにして、鼻に響かせながら「ア」と言う。舌先は下の歯の手前裏側に置く。 |
ə | a/the/ago/moment | 「ア」よりも口の開きを小さく、舌にはほとんど力を入れずに、ノドに響かせずお腹からそのまま出す。完全に脱力して弱く、低く、あいまいに出す。 |
ɑː | palm/father/talk | 「ア」よりも口を大きく縦に開いて、奥のほうから出す感じの、もっともたっぷりした音。舌は前方で低く下がっている。 |
ɑ | office/on/chocolate | ɑːを短くした音。同じ音質で長さだけ違う。 |
əːr | burger/first/work | əとrを同時に発音する2音の合成音。əを出すときに舌全体を上方・手前に移動、そらせたままrと発音する。 |
ɑːr | are/card/pardon | ɑ+ər。まず母音ɑːを強く発音し、その直後にərを添える。 |
f,v | fine/fact/you’ve/very | fは、下唇の内側を上の歯に軽く触れて唇と歯の間から息を漏らす時のこすれた音。vはfの有声音。 |
θ,ð | think/third/this/with | θは舌先を上歯の先に軽くあてて舌と歯の間から息をもらす。軽くこすれた音。ðはθの有声音。 |
s,z | sweater/this/zero/please | sは軽く上下の歯を閉じ、舌先を上の歯茎に近づけ、舌と歯茎の間から「サ行」以上に強く長く息を出す。zはsの有声音。 |
ʃ/ʒ | shake/fish/pleasure/usual | ʃは唇を少し前に突き出し、「集合」の頭の「sh」を息をたっぷり出しながら発音。ʒはʃの有声音。「s,z」と混同しがちなので注意。 |
tʃ/dʒ | check/chance/just/Japan | tʃは唇を少し前に突き出し、舌先を歯茎にしっかり触れてから歯切れよく息を出しながら舌を離す時の音。dʒはtʃの有声音。 |
l | looking/let’s /help | 主に先頭のl は舌先を上の歯茎(歯に近い部分)にしっかりつけて、舌の両側から声を出す。 |
r | wrap/try/very | 舌全体を口中の天井に近づけて、反らせて発音する。舌にはあまり力を入れず発音。舌の両側が上の歯の内側に当たる。 |
英語の発音を矯正するコツ③英語独特の音変化のルール・法則を知る
発音矯正のコツ、そしてリスニング強化にもなる方法が、「英語独特の音変化のルール・法則を学ぶ」ことです。これは日本人の英語学習者が最も苦手とするところです。
英語独特の音の変化にはルール・法則があり、大まかに以下の種類があると言われています。
- リエゾン(リンキング)
- リダクション
- 弱形
- フラップ
リダクションとは、本来ある音が発音されない現象を言います。特に破裂音(g, k, t, b, d, p)が発音されない場合が多いです。例えば、「Good morning」は「グッド モーニング」ではなく、「グッモーニンッ」ですよね。「Goodのd」と「mornigのg」が発音されていません。
弱形とは、機能語(前置詞、代名詞、接続詞など)を弱く発音することを指します。例えば、「him」という単語は強形では「ヒム」と発音されますが、弱形では「ィム」と発音されます。
フラップとは、「get up」→「ゲラッ」や「water」→「ウォラ」のような音のことです。tが母音に挟まれている時、tの音がDやLに近い音に変化するというルール・法則があります。
英語の音の変化は上記の4つ以外にも様々ありますが、まずはこの4つを覚えて、発音できるようにしましょう!音の変化について、より詳しく知りたい方は、下記のサイトも参考になりますので、是非ご覧ください。
発音矯正の練習方法①アルファベットと数字の発音を練習する
ここまで、英語の発音を矯正するコツを3つ見てきました。その3つとは、発音記号を覚えること、日本語にはない英語の音を覚えること、英語独特の音変化のルール・法則を覚えること、でした。ここからは、具体的な練習方法をお伝えします。発音矯正の練習方法の一つ目は「アルファベットと数字の発音記号一覧」を練習する、です。詳しく見ていきましょう。
「アルファベットと数字の発音記号一覧」の練習方法
コツ①でご紹介した、日本人の間違えやすい発音一覧を参考にして、アルファベットと数字の英語発音を徹底的に練習しましょう!
アルファベット36個の発音を練習するだけで、たくさんの「日本語にはない音」が身につけられますので、この方法はとても効率が良いです。1日30分を1〜2週間ほど練習すれば十分ですので、早速録音機器を用意して取り掛かりましょう!やり方は以下の通りです。
- スマートフォンなどで録音の準備をする
- 「アルファベットと数字の発音記号一覧」を読み上げる
- 録音した音声を確認する
- 上手くいかない発音を10回ほど個別に練習する
- 2〜4を繰り返す
発音矯正の練習方法②英語の短文を音読する
練習方法の2つ目は、英語の短文音読です。
英語の短文を音読する方法
「アルファベットと数字の発音記号一覧」を綺麗に発音できるようになったら、次の段階として英語の短文音読に進みましょう。短文音読をする場合は、必ず音声がついている教材を選ふことが大切です。音声がないと、自分の発音とモデル音声を比較できないので、発音矯正ができませんよね。
具体的には、以下のように実施します。
- モデル音源の発音を聞く
- 選んだ短文を音読する
- 録音した短文と、モデル音源の違いを確認する
- 2〜3を繰り返す
発音矯正の練習方法③英語の曲を完ぺきに歌えるようにする
最後は、ちょっと楽しみながら発音矯正をする方法です!
英語の曲で発音矯正する練習方法
発音記号を覚えたり、音の変化のルール・法則を覚えたりするのは、いろいろと退屈な部分も多いかと思います。
「楽しんで発音矯正の練習取り組みたい!」という方には、「英語の曲を何曲か完ぺきに歌えるようにする方法」はとても効果的です。
まずは何回も楽曲を聴き、歌詞を覚えたら歌ってみましょう(録音を忘れずに!)。そして、楽曲と自分の録音を聴き比べ、違う部分をすり合わせていきましょう!ここでも、音の変化のルール・法則は常に意識してくださいね!
日本人の英語の発音を矯正するコツ3選!まとめ
この記事では、英語の発音矯正のためのコツや、その勉強方法についてご紹介しましたが、いかがでしたか?
発音の矯正は、
参考文献 :
山崎将志/Dean R Rogers 「残念な人の英語勉強法」、幻冬舎、2011年、pp26、93-95、99
英語の発音、いつも気をつけているのに上手くなっている気がしなくて困っています...。