
岡田さん

ミランダ
あら、それはすごいじゃない!おめでとう!!

岡田さん
ありがとうございます!それで、次は英検1級に挑戦しようと思っています!

ミランダ
英検1級は、英検準1級からまたぐんと難易度が上がるわよ〜。何と言っても、覚えないといけない単語のレベルが高いし、知っておくべき単語数も多いの。

岡田さん
そうなんですね。僕、単語を覚えるの苦手なんですよね、、。英検1級ともなると難しい単語ばかりだろうし、不安になってきたな、、。

ミランダ
岡田さん心配しないで!難しい単語でも、正しい覚え方で暗記すれば効率的に覚えられるわよ!せっかくだから今日は、英検1級の単語レベルや知っておくべき単語数、単語の効率的な覚え方について教えてあげるわ。
最難関の英検1級に合格するためには?
英検®(※1)1級は最難関の英語試験の一つとして認識されていますが、みなさんは、実際に英検1級がどれくらいのレベルなのかご存知ですか?受験したことがない方にとって、「すごく難しい」の一言だけでは、いまいち難易度がつかめませんよね。
英検1級に合格することがどれくらい難しいのか、まずは、英語4技能試験情報サイトに掲載されている「資格・検定試験CEFR(※2)との対照表」を元にみてみましょう。
※1) 英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。以下、「英検」と言います。
※2) CEFRとは、ヨーロッパ全体で外国語学習者の習得状況を示す際に用いられるガイドラインのことです(ヨーロッパ言語共通参照枠)。
英語圏留学の際に英語力の判断基準として使用されることが多いTOEFL iBTで言うと、英検1級は95-120点のレベルに相当していることが分かります。英検1級が示すレベルの範囲は少し広いですが、その他の英語資格試験と比較してみると、なんとなく難易度をイメージできたのではないでしょうか?
ちなみに、英検1級はCEFR C1・B2に該当しますが、英語4技能試験情報サイトではそれぞれのレベル目安を以下のように説明しています。
C1
いろいろな種類の高度な内容のかなり長い文章を理解して、含意を把握できる。言葉を探しているという印象を与えずに、流暢に、また自然に自己表現ができる。社会生活を営むため、また学問上や職業上の目的で、言葉を柔軟かつ効果的に用いることができる。複雑な話題について明確で、しっかりとした構成の、詳細な文章を作ることができる。
B2
自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文章の主要な内容を理解できる。母語話者とはお互いに緊張しないで普通にやり取りができるくらい流暢かつ自然である。幅広い話題について、明確で詳細な文章を作ることができる。
C1・B2のレベル目安から、英検1級合格はかなり難易度が高いことをお分かり頂けたのではないでしょうか。
しかし、これだけ難易度が高いと、何から対策すればいいのか途方に暮れてしまいますよね。
英検1級に合格するためには、一体どうすれば良いのでしょうか?
英検1級に合格するためには?
英検1級合格のために最も欠かせないことの1つが、英検1級に特化した英単語学習です。
英検1級は高度な読解力やリスニング力も求められますが、英検1級が難しいと言われる所以は、何と言ってもその単語レベルの高さにあります。
英検1級では、ネイティブでも難しいと感じるレベルの単語がポンポン出てきます。
TOEIC頻出の英単語をいくら知っていようと、日常英会話で使える英単語をいくら知っていようと、英検1級では通用しません。英検1級に合格するためには、それ専用の英単語学習をすることがまず必要です。
そこでこの記事では、英検1級の単語レベルや英検1級合格に必要な単語数、単語の勉強法についてご紹介していきます。
単語の勉強法については、英検1級のような難しい単語に限らず、単語学習全般に共通して言える大切なことをご紹介しているので、みなさま是非ご覧ください。
英検1級の単語レベル・合格に必要な単語数とは?
英検1級合格のためには、単語力をつけることが重要であるとご説明しましたが、実際どのくらいのレベルの単語をどのくらいの数知っておく必要があるのでしょうか?
まずは、実際にどのような単語がでてくるのか、英検1級の過去問を見てみましょう。
People should be suspicious of ( ) e-mails claiming to come from official sources. Many are sent by criminals trying to gain access to people’s bank account.
1 prescient 2 ambivalent 3 fluorescent 4 fraudulent
どうでしょうか?過去問を見てみると、単語レベルの高さがよく分かりますね。
英検の語彙問題は、タイムやエコノミストのような高度な英語の文献を読んだり、CNNなどの英語放送を聞いて内容を理解するのに必要な語彙レベルと同等だと言われています。
また、単語数のレベルは10,000〜15,000語に登ります。
医学英単語なども登場する英検1級、やはり単語力が勝負を分けますね。
英検1級の単語レベル・必要単語数
- 高度な英語文献や、英語ニュースを理解するできる語彙レベル
- 10,000〜15,000語の単語数レベル
- 医学英単語も登場する
英検1級の単語の覚え方①適切なタイミングで反復学習する
英検1級合格のために単語力が必要であることはお分かり頂けたかと思います。しかし、「たくさん覚えよう!」と思っても、そう簡単に覚えられるものではありませんよね。
ここからは、英検1級レベルの難しい単語の効率的な覚え方をご紹介していきます。
まず始めにご紹介する覚え方は、適切なタイミングでの反復学習です。
適切なタイミングでの反復学習とは?
英単語学習は、いかに長期にわたって記憶を脳に留めておけるかが重要ですよね。特に、英検1級レベルの難易度の高い単語は、滅多に使うことがないため、覚えたと思ってもすぐに忘れてしまいます。
長期記憶するためにまず知っておきたいのが、脳のメカニズムです。
人間の脳には、記憶を司る海馬と呼ばれる部分があり、海馬は、入ってきた情報に対して、短期記憶か長期記憶かを判断しています。つまり、英単語をできるだけ長い間暗記するためには、海馬に長期記憶であると判断してもらうことがとても重要になります。
海馬に長期記憶であると判断してもらうための方法はとても簡単です。それは、何度も同じ情報をインプットすることです。
ただし、ただ回数を重ねればいいというわけではありません。効率的に長期記憶するためには、適切なタイミングで復習することが大切です。
適切なタイミングとはいつなのかを考える上で参考になるのが、エビングハウスの忘却曲線です。
エビングハウスの忘却曲線とは、1回目の暗記に要した時間と2回目以降の暗記に要した時間の間で節約できた時間の比率が、時間の経過ごとにどう変わるのかを表したのものです。
図から分かる通り、初めて暗記してから20分後にもう一度同じものを暗記したときには、記憶にかかる時間の節約率が58%だったにも関わらず、1時間後には44%、1日後には33%、1ヶ月後には21%になってしまっています。
つまり、時間が経てば経つほど、1回目に暗記した時と同じくらいの時間を使わなければ暗記できなくなるということが分かります。
覚えてから1週間後に復習していては、とても非効率だということですね。
以上のことから、英単語学習について以下のことを言うことができます。
- 1度単語を覚えた後、節約率が高いうち(1回目に暗記してからあまり時間が経たないうち)に、その単語を復習する。
- 同じ単語の復習は、何度も反復する。
効率的に長期記憶するためには、短期間の間に何度も同じ単語に出会うことが重要だということを覚えておきましょう!
英検1級の単語の覚え方②多方面から暗記する
2つ目の覚え方は、多方面から暗記する方法です。
単語は、あらゆる方法から触れることで長期記憶に残りやすくなります。具体的には、単語を覚える際には、「見て、聞いて、口から出す」ようにしましょう。
一方で、「書いて覚える」というのはあまりおすすめできません。なぜなら、時間がかかるからです。書くという方法は、見る、聞く、口から出すことに比べて時間がかかってしまうため、非効率です。
「見て、聞いて、口から出す」学習法を行うためには、必ず音声付きの単語帳を選ぶようにしましょう。
英検は、二次試験で面接試験もあります。面接で英検1級一次試験レベルの単語を使うことはあまりないかもしれませんが、実際に聞き取って発音できる単語を増やしておくことは重要です。
英検1級の単語の覚え方③語源から推察する
どんなに優れた単語帳を使って、その中身を完璧に暗記したとしても、英検1級に出てくる単語を100%カバーするのは難しいものがあります。そこでおすすめなのが、単語の綴りを見て意味を推察する力を身に着けておくことです。
意味を推察する力を身につけるには?
単語の中には、似たような接頭語や接尾語がついているものがよくありますよね。例えば、「Physiology(生理学)」と「etymology(語源学)」は、どちらも「-logy」で終わっています。
お察しの通り、「-logy」は「学問」を意味します。
このように、接頭語や接尾語の語源を理解しておくと、知らない単語でも、意味をなんとなく推察することができるようになります。
「etymology」という単語が現れた時、「-logy」を見て「何かしらの学問のことだな」と推察することができるか否かで、その文の理解度は随分変わってくるはずです。
語源学習におすすめの単語帳
語源学習をしっかりやってみたいという方には、『英単語の語源図鑑』がおすすめです。「100の語源で10,000語が身につく」というキャッチフレーズ通り、語源学習による効率的な暗記法を知ることができます。
語源の一覧表がついているので、いっきに語源を覚えてしまいたいという方は、一覧表を使って是非効率的に単語学習してみてください。
英検1級の単語の覚え方④日常生活に取り入れる
毎日の生活の中にうまく英単語学習を取り入れるという方法もおすすめです。
前述した通り、暗記した英単語を長期記憶に定着させるためには、同じ単語に何度も出会うことが重要です。日常生活の中に取り入れられれば、自ずと遭遇する回数を増やすことができますよね。
取り入れる方法はいくつかありますが、ここでは英語で日記を書く方法をご紹介します。
覚えにくい単語をジャーナルキーピングで使ってみる
日々の出来事や考えていることなど、200〜300語程度の短いものでいいので、英語で日記をつけてみてください。
なかなか覚えられない単語を、無理矢理にでも日記の中で登場させて実際に使ってみることで、エピソード記憶することができ、忘れにくく、そして思い出しやすくなります。
また、英語の日記は、ライティング練習として、とても良いアウトプットの場にもなります。
いきなり効果が現れることはありませんが、コツコツ続けることで徐々に効果を実感できるようになるはずですよ。
英文ジャーナルの例
覚えられなかった単語をどのように日記に登場させるのか、1つ例をあげておきます。
冒頭にあげた過去問の選択肢の中に、「fraudulent」という単語がありましたよね。これは、「詐欺の」という意味ですが、この単語を覚えたい場合には以下のように日記の中で登場させてみましょう。
”I received a warning email from Japan Post yesterday regarding fraudulent mails. Three or four months ago, I also got a call from Rakuten Card saying my card had been tried to use in France. They said they had found the evidence of the fraudulent operation. Following their advice, I renewed my card.”
このように、実際の出来事と結びつけることで、格段に覚えやすくなります。
単語力をつけて英検1級に臨もう!
この記事では、英検1級の単語レベルや英検1級合格に必要な単語数、単語の勉強法についてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
英検1級が最難関の英語試験だと言われる所以の一つには、確実に英単語のレベルの高さがあります。過去問で英単語の難しさに圧倒され、トライすることなく英検1級を諦めそうになった方もいらっしゃることでしょう。
しかし、どれだけ難しい英単語でも、正しい方法で覚えれば、効率的に暗記することは可能です。覚えるべき単語数が膨大な分、やみくもにではなく、適切な方法で英単語を覚えて、英検1級に立ち向かえる力を身につけてください。
また、英単語以外の学習をどうすればいいのか分からない、独学で勉強してきたけど思うように英語力が伸びない、という方には、プログリットの無料英語力診断を受けてみることをおすすめします!
英検1級に合格するのは簡単なことではありません。今の自分のレベルで合格するためにはどれくらいの期間が必要なのか、どのような学習法が最適なのか、是非プログリットで確認してみてください!
効率的な単語の覚え方
- 適切なタイミングで反復学習する
- 多方面から暗記する
- 語源から推察する
- 日常生活に取り入れる
参考文献:
岡田祥吾(2019)『英語学習2.0』角川書店
植田一三(2014)『英検1級英単語大特訓』 ベレ出版
このコンテンツは、公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
ミランダさん聞いてください!先日ついに英検準1級に合格したんです!