
岡田さん

ミランダ
ええ。GTECは4技能を測ることができるとても信頼性の高い英語試験だから、GTECスコアが入試で有利に働くことは多いわ。

岡田さん
そうなんですね!

ミランダ
せっかくだから今日は、GTEC CBTについて、その概要や出題される問題、対策方法、スコア目安などについて教えてあげるわ!
入試で活用できる!GTEC CBTとは?
近年、大学入試において、自分の英語力を示す指標としてGTECスコアを活用する高校生が増えてきています。
そもそもGTECには、「GTEC Junior」「GTEC(中学生・高校生向け)」「GTEC(大学生・社会人向け)」の3種類の検定がありますが、高校生の方が大学入試で活用するのは、もちろん中学生・高校生向けのGTECです。
中学生・高校生向けのGTECは、更にCore・Basic・Advanced・CBTの4つのテストタイプに分かれており、それぞれの上限スコアや活用時期の目安は以下のようになっています。
ご覧の通り、Core・Basic・Advanced・CBTはそれぞれ出題範囲が異なるため、スコアの上限が異なります。しかし、GTECは絶対評価のスコア制を採用しているため、受験テストのタイプによってスコアに差が出ることはありません。同じ実力を持った人が受検した場合、どのタイプでも同じスコアが出るようになっています。
大学入試でGTECを活用しようと考えている方は、高校3年生までの範囲が出題されるCBTテストを受験する方が多いのではないでしょうか?
この記事では、GTEC CBTについて、その概要や出題される問題、対策方法、スコア目安について徹底解説していきます。GTECを入試で活用したいと考えている方は、是非ご覧ください!
GTEC CBTとは①問題
Core・Basic・Advancedは、スピーキングを除いて紙ベースでの試験となりますが、CBTはすべてPCで測定されます。ライティング問題の解答もタイピングすることになるので、タイピングが苦手な方は練習しておいても良いかもしれません。
テストは、スピーキング・ライティング・リスニング・リーディングの4技能別に構成されており、この順で出題されます。
技能別の試験時間は、以下の通りです。
測定技能 | 時間 | 問題数 |
スピーキング | 約20分 | 7問 |
ライティング | 約65分 | 6問 |
リスニング | 約35分 | 40問 |
リーディング | 約55分 | 40問 |
計 | 約175分 | 93問 |
CBTはPCで受験するため、試験時間は受験者によって異なります。 ちなみに、試験開始~終了までに休憩時間はありません。
それぞれのパートの配点は、リーディング:350点、リスニング:350点、ライティング:350点、スピーキング:350点の、計1400点満点です。
それでは、どのような問題が出題されるのか、確認していきましょう。
スピーキング
スピーキングパートでは、会話応答力から自分の意見を述べる力まで、幅広く「話す力」を測定されます。出題されるのは、学生生活で英語を使用する場面を想定した、バリエーションのある問題です。
スピーキングは、その中で更に3つのパートに分かれており、それぞれ以下のような問題内容になっています。
1.会話応答問題
・質問に対して即座にかつ適切に応答する問題
2.情報伝達および照会問題
・ウェブサイトなどから得た情報を整理して説明する問題や、自ら質問する問題
3.意見展開問題
・与えられたトピックに対して、自分の考えや経験に基づいて意見を述べる問題
・他者の質問に対して即座に応答する問題
ライティング
ライティングパートでは、項目記入、Eメール作成、意見展開文など、バリエーション豊かな出題で「書く力」を測定します。Eメールを書いたり、あるデータについて意見を述べるなど、学生自身が英語を使ってライティングするような、実際の場面を想定した問題です。
1.質問用紙記入問題
・与えられた英文と状況設定を読み、条件にあった内容を書く問題
2.Eメール作成問題
・与えられた状況設定を読み、条件にあったEメールを書く問題
3.意見展開問題
・統計データなどに対して、自分の意見やその意見の背景となる理由などを書く問題
・与えられたトピックに対して、他者の考えなどを取り入れながら意見を展開する問題
リスニング
出題されるのは、大学の講義や学生同士の会話など、学生生活でよく出会う場面設定の問題です。
具体的には以下のような問題が出題され、実践的なコミュニケーション力が測定されます。
・英文を聞いて、全体の概要および要点を把握する問題
・与えられたタスクを行うために必要な情報を聞き取る問題
・会話や講義の内容の論点を把握する問題
・話された内容から話し手の意図や話し手との関係性を理解する問題
リーディング
学生生活で遭遇する情報や講義内容などのシチュエーションの問題で、「読む力」が測定されます。
問題内容は、以下のようなものになっています。
・英文を素早く読んで、全体の概要および要点を把握する問題
・目的に合わせて、英文の主旨や詳細情報を読み取る問題
・英文を書いたり話したりするために必要な情報を読み取る問題
・筆者の意図を推察する問題
・さまざまな意見の中から筆者の意見を特定する問題
ちなみに、下記リンクからCBTの問題サンプルをご覧いただけますので、どのような問題が出題されるのかより詳しく知りたい方は、是非ご覧ください。
GTEC CBTとは②対策
ご紹介してきた通り、GTEC CBTテストは、スピーキング・ライティング・リスニング・リーディングの4技能の力を測るため、それぞれしっかりと対策をしなければなかなかハイスコアは狙えません。
そこでここからは、CBTの対策方法についてご紹介していきます。
スピーキング
GTECの公式サイトでは、スピーキングそれぞれのパートの採点基準が以下のように公表されています。
Part1
・質問の意図に沿って、適切な応答ができているか。
Part2
・内容に基づいて、相手に伝わるような描写説明、問いかけができているか。
Part3
・自分の意見が述べられているか。
・自分の意見をサポートする理由が添えられているか。
・流暢さ。
採点基準をご覧いただいて分かる通り、GTECでは難しい単語や文法を使って話す必要はありません。簡単な語彙や文法でも、適切な表現を使って答えることができれば正解です。スピーキングの練習をする際には、以下の点を意識してトレーニングするようにしましょう。
①簡単な日本語で考える
難しい日本語で考えていると、それをそのまま英語にするのは大変難しいです。自分の日本語の運用レベルと英語の運用レベルは違うということをしっかり認識した上で、自分が英語にできるような簡単な日本語で、言いたいことを考えるようにしましょう。
②簡単な文法で英作する
英語を話す上で、難しい文法を知っている必要はありません。ネイティブが英会話する際も、使っているのは中学生レベルの文法がほとんどです。基本の5文型など、まずは簡単な文法で瞬時に英作できるようになることを目指しましょう。
スピーディに英作できるようになるためのトレーニングとしておすすめなのが、瞬間英作文です。瞬間英作文についてはこちらの記事で詳しく説明しているので、是非ご覧ください。
ちなみに、簡単な表現を使って英作するのは良いですが、あまりにも同じ表現ばかり使っていると、評価が低くなる可能性があります。英語は繰り返しを避ける言語ですので、表現のバリエーションは意識しておきましょう。
③正しい音で発音する
いくら正しい英語で話していても、発音を間違っていては得点できません。語彙のインプットをする際には、発音も一緒にしっかり確認するようにし、正しい発音の習得を心がけましょう。単語帳は音声付きの教材を選ぶのがベターです。
ライティング
GTECの公式サイトでは、ライティングのそれぞれのパートの採点基準が以下のように公表されています。
Part1
・条件に合った内容が書けているか。
Part2
・条件に合ったEメールが書けているか。
Part3
・自分の意見が書けているか。
・自分の意見をサポートする理由が書けているか。
・言語運用能力、論理の一貫性。
ライティングパートは、Eメールの書き方やエッセイの構成を知っているかどうかで大きくスコアが変わってきます。まずは、書き方の型や定番の表現のインプットでスコアアップを狙いましょう。以下にライティング対策のおすすめ記事をご紹介するので、是非ご覧ください。
リスニング
リスニング対策におすすめなのが、シャドーイングのトレーニングです。
シャドーイングは、聞こえてきた英語の音声を2、3語遅れてそっくりそのまま復唱していくトレーニングで、慣れるまではとても難しいですが、その分効果も大きいトレーニングです。
シャドーイングについては、こちらで詳しく説明しているので是非ご覧ください。
リーディング
リーディングは、どれだけ語彙や文法を知っているかも大切ですが、何より大切なのはいかに速く読めるかです。ゆっくりと精読していては、問題を解ききることができません。
そして、速く読むために大切なのが、英語を英語の語順で読むことです。
いきなりですが、みなさんこの英文を訳してみてください。
I will never forget the time when we first met.
関係代名詞節の「when we first met」の部分から、「私達が初めて会った時のことを、決して忘れません。」と訳した方が多いのではないでしょうか?この訳し方は、「返り読み」と言って、後ろから後ろから英語を訳していく読み方です。文法をしっかり勉強してきた日本人にとても多い読み方ですね。
この読み方だと、確かにとてもきれいな和訳にはなりますが、読解のスピードが落ちてしまいます。もっと長文になったり複雑な文章になった時、返り読みだと文の構造をとるのが難しくなるからです。
とは言え、長年返り読みをしてきた方にとって、いきなり読み方を変えるのはなかなか難しいですよね。そこで、英文を頭から順番に読めるようになるためのトレーニングとして有効なのが、意味を考えながら音読するトレーニングです。
文の頭から意味を考えながら音読することで、無条件に英語の語順で読む癖をつけることができます。
このように音読を繰り返すことで、英語を読むスピードを上げることができ、結果としてリーディングパートの得点アップに繋がります。
英語の構造をとるのが難しいという方や、英語初級者の方は、まずはスラッシュリーディングを試してみるのも良いかもしれません。
スラッシュリーディングのやり方についてはこちらでご説明しているので、是非ご覧ください。
GTEC CBTとは③スコア目安
ここまでGTEC CBTテストの問題や対策方法についてご紹介してきましたが、実際GTEC CBTのスコアはどの程度の英語レベルに相当するのでしょうか?
GTECスコアを見てもいまいちピンとこないという方のために、英語資格試験として認知度の高いTOEIC L&R Testスコアとの換算表を用いて、GTECスコアのレベル目安を確認してみましょう。
ちなみに、TOEICとGTECのスコア換算表は、IIBCが公開している「TOEIC® Program各テストスコアとCEFR(※)との対照表」と、文部部科学省が公開している「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」を元に作成しています。
※) CEFRとは、ヨーロッパ全体で外国語学習者の習得状況を示す際に用いられるガイドラインのことです(ヨーロッパ言語共通参照枠)。
中学生・高校生向けGTECの満点は、TOEIC満点の英語力に相当するということが分かりますね。
スピーキングとライティングの技能も測れる分、場合によってはGTEC満点の方が評価されることもあるかもしれません。
GTEC CBTとは④日程・会場・申し込み・結果確認
最後に、GTEC CBTテストの日程や会場、申し込み方法、結果確認方法についてご紹介しておきます。
日程
2019年度の試験日程は、以下です。
(第1回)7月21日(日)
(第2回)11月10日(日)
(第3回)3月22日(日)
申し込み期間については、公式サイトをご覧ください。ちなみに、CBTタイプは年間2回まで受験可能です。
会場
会場は、北海道から沖縄まで全国各地に用意されています。
全国の公開会場については、こちらをご覧ください。
申し込み
CBTは、個人申し込みのみとなっており、GTECの「マイページ」から申し込むことができます。そのため、初めて受験する方は、WEB上でGTEC IDの新規登録をする必要があります。
ちなみに、検定料は9,900円(10%税込)です。
結果確認
CBTテストの結果は、受験日の約5週間後に送付されるオフィシャルスコア証明書(OFFICIAL SCORE CERTIFICATE)にて確認可能です。マイページ上でもスコアを確認でき、スコアがマイページ上で公開された際には登録のメールアドレスに通知が届きます。
スコアの有効期限は、受験日から2年間です。
GTEC CBTとは?まとめ
この記事では、高校生向けのGTEC CBTテストについて、その概要や出題される問題、対策方法、スコア目安についてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
GTEC CBTテストは、リスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの4技能を測ることができ、大学入試でも広く活用される大変信頼性の高い英語試験です。是非ハイスコアを取得して、入試を有利に進めてください!
ちなみに、実際に入試でGTECを採用している大学や、入試で活用する際に必要なスコア目安については、こちらの記事でご紹介しているので、是非ご覧になってみてください。
ところで、目標達成までの期限が迫っている場合やハイスコアを目指している場合、独学で達成するのはなかなか難しいですよね。
そこでおすすめなのが、「英語試験対策のプロに、ベストなやり方を聞く」という方法です。最短で目標に到達するためには、やはりその道のプロにベストなやり方を聞くのが1番です。
とは言え、英語系のスクールはたくさんあるし、どれを選べば良いのか分からないという方もいらっしゃるでしょう。
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できるだけ時間をかけず効率的に目標を達成するためには、自分の課題が何で、それを克服するためには何が必要なのかを正しく理解した上で学習する必要があります。
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この前、高校生のいとこが大学入試のためにGTECを勉強していました!GTECのスコアを入試で使えることがあるんですか?