
岡田さん

ミランダ
インド英語は発音や表記に独特な特徴があるから、慣れるまでは聞き取れないことに悩むわよね…。でもインド英語の発音などの特徴を知ることができれば、問題なくリスニングできるようになるわよ!

岡田さん
本当ですか!なぜインド英語は聞き取れないのか、ぜひ教えてください!

ミランダ
もちろんいいわよ!インド英語の特徴について一緒に学んでいきましょう!
インド英語はなぜ聞き取れない?
みなさんはインド英語に触れたことがありますか?
日本企業でもインドに支社や工場を持つ会社は多く、仕事で頻繁にインド人の方々と英語でコミュニケーションを取る必要がある、という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、この記事を読んでいる方の中には「なぜかインド英語が聞き取れない、リスニングが絶望的にできない」「インド英語の発音は普通の英語と全然違う気がする」「インド英語は表記も違うし、よく使われるフレーズも聞き馴染みがなく難しい」などの悩みを抱えている人も多くいらっしゃると思います。
では、いったいなぜインド英語は、聞き取れない、難しいと感じるのでしょうか?
それは、インド英語の「発音」「表記」「表現」に、日本人が学校で習うアメリカ英語とは異なる特徴があるからです。
とはいえ、インド英語も同じ英語。聞き取るための特別な学習法は必要ありません。インド英語の特徴を知れば、普段の英語学習を続けることで、十分に対応できるようになります!
この記事を読んで、インド英語の発音や表記、独特な表現の特徴を知り、インド英語を聞き取れるようになりましょう!
インドでは何語が通じるの?
この記事を読んでくださっている方の中には、「そもそもインドで英語は通じるのか」「一部の知識層には通じるかもしれないけれど、英語ができない人がほとんどなのではないか」と疑問に思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
インドの公用語は「ナマステ―」などでおなじみのヒンディー語です。
これは首都のデリーをはじめ、北インド一帯で使用されている言語です。
そして英語は、インド共和国憲法によって「準公用語」という扱いになっています。これは、19世紀後半のイギリスによる植民地化がきっかけで、インド国内で英語の教育が盛んになったことから、インド全土で英語が通じるようになりました。
現在では「連邦政府のすべての業務遂行のために使用される準公用語」として英語は位置付けられています。そのため、英語はインド国内において広く使われており、問題なく通じると言えます。
また、インドの方と英語でコミュニケーションを取る際には、こちらもインド英語を話さなくては通じないのではないかと不安に思われるかもしれません。
しかし、インドの方は基本的に英語が堪能な方が多く、こちらが話す分には普段の英語で通じるのでご安心ください。
インド英語の特徴を知ろう!①:発音の違い
インド英語のことを、俗に ヒンディー + イングリッシュ を合わせて「ヒングリッシュ」と言います。
そして、このヒングリッシュの最も大きな特徴は「発音」にあります。
こちらが話す分には普通に話しかけてもちろん通じるのですが、インドの方はヒングリッシュ独特な発音を使って話しかけてきます。特徴を知ってしっかりリスニングできるようにしておきたいですね!
ここでは、そんなインド英語の特徴的な発音について解説していきます。
W の発音
インド英語では、W の音を V の音で発音します。
water 「ヴォーター」
wet 「ヴェット」
we 「ヴィー」
上記のような発音になります。
このルールを知らないと、最初は全然聞き取れない状態に混乱してしまいそうですね。
インド英語では V の音が聞こえたら、W のことだと脳内変換できるよう、意識しましょう!
th の発音
インド英語では、th を「タ行」で発音するという特徴があります。
アメリカ英語ではサ行とタ行の間くらいの音で、日本人にとって発音が難しい音ですが、インド英語では th は「タ行」で発音されます。
日本語話者にとってはむしろ聞き取りやすいでしょう。
Thank you 「タンキュウ」
there 「デール」
think 「ティンク」
the 「ダ」
のような音になります。
インドの方にとっても、「th」をアメリカ英語の音で発音するのは難しいのかもしれませんね。
R の発音
アメリカ英語ではRの発音は舌を巻く音になり、日本語話者は苦戦する音なのですが、インド英語では、そのまま「ル」と発音されます。
日本語らしい R の音そのままで通じるというのは、私たちにとっては朗報ですね!
前歯の後ろで軽く舌を巻く感じで発音されているために、「ル」というそのままの音が出ます。
以下が R をそのまま発音する単語の例です。
park 「パルク」
paper 「ペーパル」
スペル通りの発音
インド英語の特徴的な傾向として、"Wednesday"の「d」のようなアメリカ英語では発音しない音でも、なぜかスペル通りに発音することがあるというものがあります。
例えば、"Wednesday" は「ウェドネスデイ」、"air" は「エアル」のように発音されます!
文字で見れば推測ができても、リスニングになるとパッと変換するのが難しいですよね。
これがインド英語が聞き取れない大きな原因の一つです。
以下に、インド英語でよく使われる、スペルをそのまま発音する代表的な語をいくつかご紹介します。
Wednesday 「ウェドネスデイ」
air 「エアル」
super market 「スーパルマルケット」
four(4) 「フォウル」
father 「ファーダル」
brother 「ブローダル」
普段のアメリカ英語とは発音が全く異なるので、慣れるまでは混乱してしまいそうですね。
インド英語の特徴を知ろう!②:独特の表現
インド英語には、単語の意味が普通の英語と違うなど、インド英語に独特の表現が数多くあります。
日本語にも同じ言葉でも方言によっては違うものを指すことがあるように、インド英語とアメリカ英語では、同じ単語でも全く違う意味を指す場合があります。
ここでは、知らないと「なぜそんなことを言うの…?」と勘違いしてしまいそうな、独特なインド英語の表現を一緒に覚えていきましょう!
相手に敬意を払った、インド流名前を尋ねる表現
What is your good name? / May I know your good name?
「あなたのお名前はなんですか?」 / 「お名前を教えていただいても宜しいですか?」
インドでは、相手の名前を尋ねる時に、name の前にプラスの意味の形容詞をつけることが多いです。
今回ご紹介している good 以外にも、sweet, beautiful などが使われやすいです。
特に意味として大きな役割を果たすわけではなく、相手に対して敬意を示すという目的でこのような表現が使われます。
インドの卒業は、気絶?
He passed out from the Indian Institute of Technology this month.
「彼は今月インド工科大学を卒業した」
pass out は一般的には「気絶する」という意味で使われるのですが、インド英語では graduation と同義語で「(学校を)卒業する」という意味で使われます。
インドはすべてがファーストクラス?
This curry is very tasty! It's a first-class!
「このカレーはとても美味しい!最高だ!」
インドでは、「最高」「素晴らしい」などの最上級の褒め言葉として "First-class" という独特な形容詞を使用することが多いです。
これは飛行機などのファーストクラスという意味ではなく、「とにかく良い!」というニュアンスを表すための形容詞なので、自分の今日の気分などを表すときにも使用することができます。
A : How are you?
「お元気ですか?」
B : I'm good! First-class!
「とても元気ですよ!」
インドでは休みを取る時には駅を出る?
The CEO cannot meet you because he is out of station.
「不在にしている(休暇中の)ため、CEOはあなたにお会いできません。」
インド英語には out of station という独特な表現があります。
ここで言う station には一般的に指す「駅」ではなく、職場や家などの単に所属している場所を表します。
out of は「〜の外へ」という意味なので、out of station で「不在にしている」という意味になります。
インド英語の特徴を知ろう!③:表記の違い
インド英語のリスニングとは少し離れますが、インド英語では単語のスペルや表記にもアメリカ英語とは異なるものがいくつかあります。
一般的な英語でも、省略のために、メールなどにおいて You が U と表記されたり、love を luv と表現したり、発音をそのまま文字にするスラングなどがありますよね。
インド英語でも同じようなものがあり、メールなどで頻出するものに関しては覚えておきたいですね。
ここでは、一般的な英語表記に対して、インド英語での表記がどのように表現するのかご紹介します。
インド英語の表記
一般的な英語表記:what
インド英語での表記:wot
一般的な英語表記:that
インド英語での表記:dat
一般的な英語表記:What's that?
インド英語英語での表記:Wots dat?
一般的な英語表記:the
インド英語での表記:da
一般的な英語表記:we
インド英語での表記:v
全体的に音をそのまま落とし込んだ印象ですね。
we → v に関しては、知らないと想像が難しいですが、先ほど発音の特徴の部分で、w は v と発音されるということを知っていただいたので、つまりはこれも音通りということですね!
より短い文字数で通じるので、慣れてきたらこちらからも省略形を使ってコミュニケーションをとってみるといいかもしれません。
インド英語リスニングの練習!TEDでインド英語を聞いてみよう
ここまで、インド英語をリスニングできるようになるために、様々な特徴についてお話ししてきましたが、最後に、実際のインド英語のリスニング練習をしてみましょう!
インド英語の知識はバッチリなのになぜかリスニングが苦手という人は、脳のインド英語の音のストックが不足している可能性が高いです。
ここでは、世界各国の知識人によるスピーチ「TED」の中から、選りすぐりのインド人スピーカーによるプレゼンテーションをご紹介いたします。
先ほどご紹介したインド英語の特徴を意識しながら聞いてみて下さい!
チェトナ・ガラ・シンハ「インド農村部の女性が勇気を資本に変えた方法」
ハリッシュ・マンワニ「利益が全てではない」
カウスタブ・デイ「私たちが何者で、なんのために戦うかを表現するために、ファッションがどう役立つか」
インド英語のリスニング攻略法まとめ
この記事ではインド英語のリスニングをマスターするため、インド英語の発音や表記、表現の特徴をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
この記事を参考に、是非インド英語について勉強してみてくださいね。
しかし、いくらインド英語の特徴を知ったとしても、そもそもの英語力の基礎ができていなければ聞き取れないですし、インド人の方に通じるように英語を話すことは困難でしょう。
とは言え、ご自身が今何を課題として、なぜ英語ができていないのかを把握するのはなかなか難しいですよね。
そこでおすすめなのが、自分の課題や適切な英語学習方法について、まず英語学習のプロに相談してみるということです。
自分が英語を聞き取れない原因が、インド英語だから聞き取れないのか、基礎力が足りずそもそものリスニング能力が不足しているからなのか、プロ目線での意見をもらうのが一番です!
英語コーチングのプログリットでは、なぜ英語がうまく聞き取れないのか、なぜ英語をうまく話せないのかを無料の英語力診断にて特定し、それを克服するために最適なトレーニングをお教えいたします。
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インド英語はもちろん、どこの国でも通用する英語を習得したいと考えていらっしゃるのであれば、是非一度プログリットの無料カウンセリングに行ってみて下さい!
仕事でインド人の方と英語でやり取りをすることがあるんですが、他の人と発音などが違う感じがして、なぜか全然聞き取れないんですよね…