【徹底分析】IELTSライティング 採点基準から考える効率的な対策法

【徹底分析】IELTSライティング 採点基準から考える効率的な対策法

「IELTS受験を考えているものの、ライティングが不安」「IELTSライティングのスコアアップを確実に目指していきたい」という方は多いのではないでしょうか?この記事では、解答例を使いながら採点基準を詳しくお伝えし、ポイントを抑えた対策方法をご紹介していきます。

岡田さん

岡田さん

IELTSを受験するのですが、英作文に慣れてなくて、ライティングが不安です…。

ミランダ

ミランダ

確かに、英文を書く機会ってなかなか無いわよね。IELTSのライティングには採点基準があるからポイントを抑えると効率的に学習できるわよ!

岡田さん

岡田さん

本当ですか?ぜひそのポイント教えてほしいです!

ミランダ

ミランダ

もちろんよ!IELTSで身に付くライティング力は、留学先でレポート課題が出た時や取引先とメールでやりとりする際にも役立つから、身につけて損はないわ!一緒に頑張りましょう!

コンテンツ [表示]

  1. 1IELTSのライティングテストとは?
  2. 1.1IELTSとは?
  3. 1.2IELTSライティング
  4. 2IELTSライティング 出題形式
  5. 2.1IELTSライティング 出題形式【タスク1】
  6. 2.2IELTSライティング 出題形式【タスク2】
  7. 3IELTSライティング 時間配分
  8. 3.1時間配分のポイント①:書き出す前に文章構成を考える時間を作る
  9. 3.2時間配分のポイント②:解く順番を意識する
  10. 4IELTSライティング 採点基準
  11. 5IELTSライティング【タスク1】採点基準と対策
  12. 5.1タスク1 採点基準と対策①:課題の達成度
  13. 5.2タスク1 採点基準と対策②:一貫性とまとまり
  14. 5.3タスク1 採点基準と対策③:語彙力
  15. 5.4タスク1 採点基準と対策④:文法知識と正確さ
  16. 6IELTSライティング【タスク1】勉強法
  17. 6.1タスク1 勉強法①:解答例を使って長文のパッセージの作り方を知る
  18. 6.2タスク1 勉強法②:使えるフレーズをピックアップ
  19. 6.3タスク1 勉強法③:過去問を使って多くのパターンに慣れておく
  20. 7IELTSライティング【タスク2】採点基準と対策
  21. 7.1タスク2 採点基準と対策①:課題への回答
  22. 7.2タスク2 採点基準と対策②:一貫性とまとまり
  23. 7.3タスク2 採点基準と対策③:語彙力
  24. 7.4タスク2 採点基準と対策④:文法知識と正確さ
  25. 8IELTSライティング【タスク2】勉強法
  26. 8.1タスク2 勉強法①:使えるフレーズをピックアップ
  27. 8.2タスク2 勉強法②:多様な表現方法を身につける
  28. 9IELTSライティング対策まとめ

IELTSのライティングテストとは?

空港にいる女性
Photo byJESHOOTS-com

IELTSとは?

IELTSのライティング対策についてご説明する前に、あらためてIELTSがどのようなテストなのかチェックしておきましょう。

IELTSとは「International English Language Testing System」の略称で、リスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの英語運用能力を4技能から総合的に評価する試験のことを指します。

日本ではTOEICや英検と比べるとまだまだ知名度が低いかもしれませんが、IELTSは世界140以上の国と地域で実施されており、国内外10,000以上の機関が英語力の評価基準としてIELTSを認定しています。

留学や海外研修、英語圏への移住申請の際にIELTSスコアの提出が求められるため、年間350万人以上が受験しています。

IELTSとは?を徹底解説|IELTS7.0をTOEFL・TOEIC・英検に換算すると何点?のイメージ
IELTSとは?を徹底解説|IELTS7.0をTOEFL・TOEIC・英検に換算すると何点?
TOEIC・TOEFL・英検などと並んで、IELTSという英語試験の名前を聞くことがありますが、IELTSとは一体どういうテストなのでしょうか?この記事では、IELTSの概要・テスト形式・試験内容・スコアについてなど、IELTSとは?を徹底的に解説していきます。

IELTSライティング

4技能ある中で一番スコアを出すのが難しいと言われているのがライティングです。

IELTSスコア表

(日本とドイツのIELTS受験者平均スコア)

IELTSの公式ホームページが発表している受験者平均スコアを見ると、日本に限らず多くの国の受験者がライティングのスコアアップに伸び悩んでいることがわかりました。上の表で示したとおり、IELTSスコアが最も高いとされるドイツでも、スコアが最も低いのはライティングです。

このことから、ライティングは一筋縄ではいかないということがおわかりいただけたかと思います。

IELTSライティングを攻略するためには、単に英語力・ライティング力をつけるだけでなく、IELTSでの評価ポイントを抑えて対策する必要があります。

自力でポイントを把握し対策するのは難しいと思うので、一緒に対策していきましょう!

IELTSライティング 出題形式

グラフ
Photo bymohamed_hassan

では、早速ライティングセクションの出題形式から確認していきます。

ライティングセクションはタスク1とタスク2の2パートに分かれており、それぞれ問題形式が異なります。ここではそれぞれの構成について詳しくご紹介します。

IELTSライティング 出題形式【タスク1】

Task1概要

タスク1では、図表で示された数値やグラフの状態を的確に説明する力が求められます。

情報を要約して、読み手がイメージしやすいように図表やグラフの特徴を伝える力が図られます。

出題例

  • 折れ線グラフ
  • 円グラフ
  • 棒グラフ
  • 図表

IELTSライティング 出題形式【タスク2】

Task2概要

タスク2では、与えられたテーマに対して自分なりの考え・解決策・提案を筋道立てて主張する力が求められます。意見をサポートする経験や具体例を交えながら、一貫性のある文章を作成しましょう。

出題例

  • (論点)キャリアを選択する際に最も重要視する点は収入である。賛成か反対か。
  • (意見)平均寿命が延びたことに伴い、高齢者の活動が社会にもたらす恩恵はなにか?
  • (問題)多くの国でニュースを見る若年層が減ってきている。解決策として何ができるか?

IELTSライティング 時間配分

時計
Photo byJESHOOTS-com

次に時間配分をみていきましょう。

ライティング全体のテスト時間は60分になります。タスク1とタスク2の二つを時間内に完成できるよう時間配分を考えて試験に取り組みましょう。

IELTSライティングでは、タスク1に20分タスク2に40分かけるのが一般的だとされています。

ここでは、さらに時間を有益に使うためのポイントを2つご紹介します。

時間配分のポイント

  • タスク1、タスク2それぞれ3分ずつ程度、文章構成を考える時間を設ける。
  • タスク2から解く。

時間配分のポイント①:書き出す前に文章構成を考える時間を作る

後々詳しくご紹介しますが、IElTSライティングでは文章の一貫性が採点に大きく関わります。時間を惜しまず、初めの数分で全体像を固めましょう。

IELTSでは、問題用紙への書き込みが認められているため、タスク1であれば図表にマークや書き込みをして情報を整理し、タスク2であれば空いたスペースに構成を作ってから書き始めると一貫性のある文章を作ることができます。

特にタスク2は文量が多いため、字数を気にして書き足すうちに論点とズレてしまうといった事がないよう注意が必要です。

構成を考えながら書き進めるよりも、書き出す前に全体像を固め効率よく書き進めましょう!

時間配分のポイント②:解く順番を意識する

タスク1とタスク2では、タスク1の方が文字数が少なく点数配分も少なくなります

仮に途中で時間切れになった際に、「タスク1が終わっていてタスク2が途中」の場合と、「タスク1が途中でタスク2が書き終えている」場合では後者の方がスコアは高くなります。

タスク2の方が採点比重が高いことを踏まえ、タスク2から取り組むようにすると時間が足りなくなった際に減点を最小限に抑えることができます

IELTSライティング 採点基準

IELTS 採点
Photo by14995841

出題形式と時間配分を確認したところで、次は本題であるライティングの採点基準とその対策について詳しくみていきましょう。

IELTS試験では、採点の公平性を期すため世界共通の採点基準が存在します。採点基準を基に加点・減点ポイントを理解し対策を進めることで、効率よく高得点を狙えるようになります。

早速採点基準を確認していきましょう。

IELTSライティング【タスク1】採点基準と対策

Task1の採点基準
Photo byGoumbik

タスク1の採点基準は

  • 課題の達成度  :25%
  • 一貫性とまとまり:25%
  • 語彙力     :25%
  • 文法知識と正確さ:25%

の4つです。 

各スコアの詳しい採点基準はIELTS公式評価基準(TASK1)をご覧ください。

タスク1 採点基準と対策①:課題の達成度

採点基準の1つ目「課題の達成度」は、出題された図表やグラフの数値や特徴を的確に要約する力を指します。


問題文には必ずと言っていいほど"Summarise the information”(情報を要約しなさい)と書かれてあります。必要な数値のみを選択し図表の全体像を要約することで、「情報を要約しなさい」という課題に対しての達成度を上げる事ができます。

実際に、過去問に類似する問題を使用し、文章構成を詳しくみていきましょう。

例題

IELTS Writing Task1

Task1 設問

考え方

例えば、上のグラフが出題された場合、「4つのビーチ」を「1990年〜2020年」という時制で比較すると上手くまとまるということが感覚的に推測できるかと思います。その上で、要約するために外せない情報を整理してみましょう。

  1. マイアミ:一番人気である。毎年8〜9百万人訪れる。
  2. ワイキキ:【減少】1990年4百万人→2020年2百万人。
  3. スピアッジャ・グランデ:【増加】1990年5百万人→2020年9百万人。
  4. ボンダイ:【ほぼ一定】1990年4百万人→2010年3百万人→2020年4百万人。

解答例

The line graph shows how many people visited four beaches in different countries in the world between 1990 and 2020.

All in all, Miami was the most popular, with between approximately 8 and 9 million visitors each year. The least popular were the Bondi and Waikiki, with no more than 4 million visitors each year.

The number of visitors to the Waikiki decreased slowly from just over 4 million in 1990 to around 2 million in 2020. By contrast, the visitors to the Spiaggia Grande increased from just under 5 million in 1990 to around 9 million in 2020.

In addition, the number of visitors to the Bondi stayed about the same over the three decades. They fell from just under 4 million in 1990 to just over 3 million in 2010 and then rose to just under 4 million again in 2020.

タスク1では必要な情報を見逃さず、全体的に要約できると評価は高くなります。
150文字以上という字数制限を守りつつ、読み手に全体像を伝わりやすく書くことがコツです。

一方、個人の意見を書いたり長々と説明し150文字をゆうにオーバーした長文を書いてしまうと、図表中の情報を的確に要約したことにはならないため評価は下がります。注意しましょう。

タスク1 採点基準と対策②:一貫性とまとまり

タスク1の2つ目の採点基準は「文章全体のまとまりが一連の流れになっているか」です。パラグラフ分け」「接続詞」「話の連続性の3つの要点に絞り説明していきます。

下の表は解答例をパラグラフごとに整理したものです。こちらを参考にしながら、一貫性のある英作文の作り方を細かく確認していきましょう。

パラグラフ分け 例

解答例の文章構成

パラグラフ分け

タスク1では、どのタイプの図表やグラフが出題されても

「イントロダクション」→「表の全体像」→「ボディ」

でパラグラフを分けて書くと上手く情報をまとめることができます。

タスク1は150文字と字数が少ないため、結論はあってもなくても減点されることはありません。

イントロダクション
問題文を少し言い換え、何についての文章なのか簡単に触れます。

表の全体像
読み手に大枠をイメージさせるため、全体の特徴を抽象的にまとめます。

ボディ(本文)
詳しい数字を用いて説明します。4つのビーチについて書くのであれば「Miamiのパラグラフ」「Waikikiのパラグラフ」「Spiaggia Grandeのパラグラフ」「Bondiのパラグラフ」と短文のパラグラフを4つ作るとわかりやすくまとまります。

接続詞

解答例では第3パラグラフであえて傾向が真逆のWaikikiとSpiaggia Grandeを一つのパラグラフにし、「By contrast(〜である一方)」という接続詞で傾向を比較しています。

また、第4パラグラフ目では、第3パラグラフとは全く傾向の異なるBondiを引き合いにして出して、文頭に「In addition (さらに)」を使っています。

こういった文と文の繋がり・パラグラフとパラグラフの繋がりを考え接続詞を有効に使うと、全体として情報が整理されている印象を与えるため、「一貫性とまとまり」が評価されます。

話の連続性

話の連続性を採点者にアピールする方法として、主語を工夫するという方法があります。

解答例の第4パラグラフ目では、Bondiビーチについて二文で説明されていますが、一文目の主語で「the number of visitors to the Bondi」、二文目では「They」と表現されています。英語では一度使った主語を二回目以降は代名詞を使うことで、同じ対象について話していることを暗示させることができます。

話が行ったり来たりしないためにも同じ主語について話すようにすると、文全体としてもまとまりのある文章が書けます。

タスク1 採点基準と対策③:語彙力

同じ単語・簡単な単語を使わない努力をしましょう。

一つの文章の中で同じ単語を何度も使ったり、簡単な単語ばかり使ったりすると語彙力が乏しいと評価されスコアが上がらなくなります。なるべく言い換えたり、日常会話では使わない文語を多用できると評価されやすいです。

一方、難しい単語に挑戦しても、使い方が間違っていたりニュアンスが的確に表現できていない、スペルミスが目立つ場合は評価は下がってしまうので注意しましょう。

タスク1 採点基準と対策④:文法知識と正確さ

実際に英文を書いていく段階では、時制・冠詞・複数形に注意しましょう。
具体的には、それぞれ以下のようなポイントに気をつけることが重要です。

時制

今回例に出した問題では1990年から2020年の比較だったのですが、例えば1990年から2050年の比較だった場合、1990年の数字を表す動詞は過去形(increased, decreased)2050年の数字を表す動詞は未来形(will, be estimated to, be projected to, be likely to など)で表現されなければなりません。

また、年代が表記されていないグラフが出た際は、通年行われているものや現在行われているものであることが多いため、現在形を使うようにしましょう。

冠詞・複数形

文章を書く際に冠詞の a なのか the なのか、s が必要なのかいらないのか、細かな部分で減点されないようしっかりと理解しましょう。

冠詞の区別
a car /cars        :たくさんあるうちの車
the car/the cars:その(特定できる)車

三単現の s
The graph shows/ The charts illustrates 
IELTSでよく使う表現です。 s を忘れないようにしましょう。

不可算名詞
money, travel, work, information, advice, homework
など1個2個と数えられないものには s はつけないよう注意しましょう。

タスク1のポイント

  • 読み手が全体像をイメージできる要約になっているか
  • 文章の繋がりに一貫性があるか
  • 使う単語が偏っていないか
  • 時制や複数形などにミスはないか

IELTSライティング【タスク1】勉強法

折れ線グラフ
Photo by6689062

では、上記したポイントを意識しながら対策するには、どのような勉強法が効率的なのでしょうか?

タスク1 勉強法①:解答例を使って長文のパッセージの作り方を知る

いきなり書き始めるのではなく、まずは過去問などの解答例を参考にし、どのようにパラグラフ分けをしているのか印やマーカーをつけて確認してみましょう。

文章の作り方・構成の全体像を理解すると、どれが必要な情報なのか、パラグラフ分けはどうすればまとまるかわかるようになります。そして、パターンをインプットすると、文章構成がすぐに思いつくようになり、「課題の達成度」「一貫性とまとまり」での評価ポイントを抑えつつ、時間をかけずライティングできるようになります。

タスク1 勉強法②:使えるフレーズをピックアップ

タスク1では基本的に図表やグラフを説明する問題が出題されるので、説明するときに使えるフレーズをリスト化しておくと便利です。こちらも過去問などの解答例をみて、使えそうな単語やフレーズをノートにまとめておくといいでしょう。

覚えておくと便利な単語・フレーズを一覧にしてみたので、ぜひ参考にしてみてください。

イントロダクションでの説明

The graph(illustrates / shows / gives information of) : このグラフは〜を示している。

全体像を説明するときの単語

  • Overall:全体的に見て
  • as a whole:全体として
  • In general:総体的に

グラフが増加しているときの動詞

  • increase
  • rise
  • grow
  • peak at
  • reach of
  • skyrocket

グラフが減少しているときの動詞

  • decrease
  • fall
  • decline
  • plunge
  • dive

動詞とセットで使う副詞

  • sharply / rapidly / dramatically / significantly:急に
  • gently / gradually :穏やかに

接続詞

  • In addition / Moreover / Besides / Furthermore :付け足す時
  • However / Whereas / In contrast / Although:対比させる時

タスク1 勉強法③:過去問を使って多くのパターンに慣れておく

タスク1では、棒グラフ・折れ線グラフ・円グラフ・図表・地図などさまざまなパターンが出題されます。それぞれのグラフや表の特徴を理解し数字の選択・パラグラフ分けができるよう練習を重ねましょう。

数をこなしたい方は、無料のIELTS-Exam.net サンプル問題を活用することをおすすめします。IELTS-Exam.netでは、受験者が試験当日に能力を発揮できるようサンプル問題を提供しています。過去問や実際のIELTSテストの問題ではないものの、IELTSの形式にできるだけ類似した問題に取り組めるようになっています。

そして、練習問題に取り組んだ後は、必ず書き終えたもののスペルと文法ミスを確認しましょう。間違えたところや書いてて良い表現が見つからなかったものについても復習し、着実にライティング力を伸ばしていきましょう。

無料で文を添削してくれるGrammarlyというサイト・アプリがあるので、自分では気づきにくいスペルミスや文法ミスを確認したい方はぜひこちらも活用してみてください。

 

Grammarly - Keyboard & Editor

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IELTSライティング【タスク2】採点基準と対策

採点
Photo byannekarakash

続いて、タスク2の評価基準をみていきましょう。
タスク2の評価基準は

  • 課題への回答  :25%
  • 一貫性とまとまり:25%
  • 語彙力     :25%
  • 文法知識と正確さ:25%

の4つです。 

各スコアの詳しい評価基準はIELTS公式評価基準(TASK2)をご覧ください。

タスク2 採点基準と対策①:課題への回答

タスク2では、指定されたテーマに沿って小論文を書きます。

パターンは大きく分けて5つあります。

  • 〇〇について賛成か反対か。それはなぜか。
  • 〇〇のメリットとデメリットについて述べよ。
  • 〇〇という課題をどう解決しますか?
  • 〇〇について世の中では賛否両論あるが、両方の見解について検討しあなたの意見を述べよ。
  • 〇〇することについて▲▲だと思いますか?または□□だと考えますか?

このように問いが多少異なるため、聞かれたこと全てを網羅した回答ができているかが「課題への回答」で評価されます。

例えば「メリットとデメリットについて述べよ」と問われているのに対し、メリットだけ書いて終わってしまうと、課題全ての部分に取り組んでるとは言えないためスコアが低くなります。

自身の意見を述べるものでは、これまでの体験や意見を裏付ける証拠・理由を提示し確固とした見解になっていることが必須になります。

タスク2 採点基準と対策②:一貫性とまとまり

タスク1同様、文章全体のまとまりが評価に大きく関係します。
ここでは過去問に類似する問題を使用し、文章構成を詳しくみていきましょう。

Q. 以前は、ほとんどの人が職場に通勤していた。コンピュータ・インターネット・スマートフォンの使用が増えるにつれ、多くの人々がリモートワークを始めるようになった。
リモートワークのメリットとデメリットについて述べよ。

IELTS タスク2 文章構成

文章構成と書く内容の例

ボディ1、ボディ2は、出題パターンによって柔軟に変化させる必要があります。
上記した例題では、メリットとデメリットのみ問われていますが、仮に「自身の意見も述べよ」という記述があれば、

ボディ1:メリット
ボディ2:デメリット
ボディ3:自身の主張

という構成にするとスッキリまとまります。


また、250字と文量が多いので、途中で書くことが無くならないようにするための工夫も必要です。

ボディ1:メリット①
ボディ2:メリット②
ボディ3:デメリット①
ボディ4:デメリット②

このようにいくつかアイデアをあげるようにすると、一つのことについて長く書く必要がなくなるので、文量を簡単に増やすことができます。

有効的なパラグラフ分けで一貫した主張ができるよう心がけましょう!

タスク2 採点基準と対策③:語彙力

幅広いテーマが出題されるため、あらゆるお題に対応できる語彙の幅が必要です。
正しい単語の選択で細かなニュアンスまで的確に伝えられると語彙力が評価されます。

一般的でない単語を使い幅をアピールすることもできますが、スペルミスや前後の文とのつながりが不適切だとかえって減点されてしまう可能性があるので注意しましょう。

タスク2 採点基準と対策④:文法知識と正確さ

使える構文が多いと、採点者に文法知識の幅をアピールすることができます。

There is/are 構文 や It is 構文を多用してしまう方が多いのですが、ライティング試験なので可能な限り多様な文法を使って採点者に知識をアピールしましょう。

例えば、倒置や比較を積極的に使うことでそのようなアピールをすることができます。

Many fresh graduate flock to cities not only for their employment oppotunities but also for their many activities.
多くの新卒者は、就職の機会だけでなくさまざまな活動の機会を求めて都市に集まります。


・Disaster has a great impact on the enviroment as well as bussiness activities.
災害は、ビジネスだけでなく環境にも大きな影響を及ぼします。

タスク2のポイント

  • 問いに対して網羅した回答ができているか
  • 有効的なパラグラフ分けで一貫した主張ができているか
  • 使う単語が偏っていないか
  • 幅広い構文・文法が使えているか

IELTSライティング【タスク2】勉強法

ライティングがうまくいかない
Photo bycongerdesign

ここからは上記したポイントを踏まえ、タスク2を効率的に対策できる勉強法をご紹介していきます。

タスク2 勉強法①:使えるフレーズをピックアップ

普段目にしない表現も多いので、解答例を見たり過去問を解く中で、使えるフレーズを見つけご自身でも使うようにしていきましょう。

導入で使える表現

  • There are both advantages and dis advantages to this statement.:この意見にはメリットとデメリットの両方がある。
  • This paper(essay) will describe:このエッセイは〜について説明する。
  • The purpose of this paper(essay) is to:このエッセイの目的は

ボディで使える表現

  • To begin with:初めに
  • Firstly, First of all:第一に、初めに
  • Secondly:第二に、次に
  • The first main reason is that:最初の主な理由は
  • Another significant reason is that:もう一つの重要な理由は
  • To begin with:初めに

理由づけで使える表現

  • According to (the study/reserch) :(調査)によると
  • For example:例えば
  • Generally speaking:一般的に

自分の意見を述べる表現

  • I personally think that:個人的に〜と考える。
  • In my opinion:私の考えでは
  • Personally speaking:個人的に
  • My own view is that:私の見解は

結論で使える表現

  • To sum up:要するに
  • In conclusion:結論として
  • In short:要するに
  • All in all:全体として

タスク2 勉強法②:多様な表現方法を身につける

文法や言い換えなどを幅広く使えると評価が上がるというお話をしてきました。

コロケーションに関してはひたすら暗記を繰り返し、文章の中でどのように使うか練習すると表現の幅が広がります。

一方で、文法構文に関しては、丸暗記では文章作成の際に応用することができません。過去問を用いて積極的に使う練習をし、随時添削を行うことで正確な文法力を定着させることができます。

『実践IELTS技能別問題集ライティング』は、的確な表現を幅広く使いこなす練習ができる参考書になっているので、使える表現を増やしたい方におすすめです。

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IELTSライティング対策まとめ

夜の滑走路
Photo byDaniloBueno

この記事では、IELTSのライティングの採点基準に沿って、確実にスコアアップを図る対策方法を詳しくご紹介しました。

この記事を参考に、ぜひ効率よくIELTSのライティング対策に取り組んでほしいと思います!

ただし、IELTSは簡単なテストではありません。目標のスコアを取得するためには、しっかりと学習計画を立て、適切な勉強法で学習を続けていく必要があります。

目標スコアを達成するためにはどれくらいの期間が必要なのか、どのような学習法が最適なのかを知りたいという方は、是非一度プログリットで無料の英語力診断を受けてみてはいかがでしょうか?

また、ライティングは他人から添削してもらい、文法ミスやスペルミス、より良い言い回しを指摘してもらうことで効率よく力を伸ばすことができます。

プログリットにはIELTS対策専門のプログラムも用意されているため、あなたの目標を最短で達成する方法を知ることができるでしょう。

この記事が、海外への留学・就職・移住を目指している方の一助になることを願っています。

Kotono

Kotono

プログリットメディア所属。高校時代にイギリスでホームステイを経験。大学3年次にチェコで1年間の交換留学を経験。在学中に学んだ第二言語習得論の知識を生かし、英語の他にフランス語とチェコ語が話せます。英語学習の記事を通し、言語を学ぶ楽しさをお伝えしていきます!


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